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紅茶国C村の日々

「崩れる脳を抱きしめて」知念実希人著 を読んだ。

なぜか今年(2018年)の本屋大賞ノミネート作品は、ミステリーものが多い(と思いませんか?)



とはいってもまだ2冊目をようやく読み終えたところですが。

「崩れる脳を抱きしめて」知念実希人著 を読んだ。_e0010856_08175455.jpg

ちょっと怖いところは、夜、寝どこで読むのをためらいました。
だけど、悲劇じゃなくてよかった。

そんな話、本当にあり得るの?と思わされるほどに、リアルに信じられないようなことを次々と展開していく話。
まさかそんなことありえないよ、と思わせるようなリアリティーのある書きっぷりでした。現在形で進むのがミソかも。

テンポ(スピード)が速いのが好感もてました。次の節、章に移る移動の仕方が気に入りました。

種明かしなんかしません。もちろん。
で、いつものように、引用させてもらいます。 とはいえ、

「崩れる脳を抱きしめて」知念実希人著 を読んだ。_e0010856_08343670.jpg
「本書の一部あるいは全部を無断で複写・複製(コピー、スキャン、デジタル化等)・転載することは、法律で定められた場合を除き、禁じられています。・・・」などと書いてあるのです。ほんの数行の引用でもいけないのでしょうか?

とりあえず、引用しておきたいところは初版第一刷の、118、119ページなんですが、主人公研修医の碓氷蒼馬(うすいそうま)が実家に帰るところ。物語全体の筋書きの中でどれほど重要なのか、どうでもいいようなことと言えばそうとも言えそうですが、ちょっと長いけど、タイプ打ちさせてもらいますね。

リュックを背負いケーキ箱を片手に降りた僕は、『福山駅』と記された駅名標を見上げながら背中を反らす。新幹線の狭い自由席に三時間以上も座っていたので、全身の筋肉が硬くなっていた。

 ホームの外を眺めると、駅のすぐわきにライトアップされた福山城が見える。千六百二十二年に水野勝成によって築城され、その後に再建したものだった。その奥には、市街地の夜景が広がっている。福山市、四十七万人の人口を擁し、広島県では広島市に次いで第二の規模を誇る都市だ。五月には、市のイメージフラワーである薔薇をテーマにした『福山ばら祭』が開かれ、全国から多くの観光客が訪れる。
 「もうこんな時間か。急がないとな」
時刻は午後七時を過ぎていた。ここから実家のある鞆の浦までも、それなりの距離があるので、もっと早く着きたかった。しかし、午前の回診が長引いてしまい、こんな時間になっていた。
 駅を出てロータリーに向かうと、タイミングよく鞆港行きのバスが出るところだった。僕はバスに飛び乗ると窓際の席に腰掛ける。すぐにエンジン音が響き渡り、バスは出発した。
 三十分ほど揺られていると、左手に暗い海が見えてきた。小さな造船所がちらほらと建っていて、港には漁船が何艘もつないである。同じ海沿いでも、ハイソな別荘やお洒落なカフェが散在する葉山とは雰囲気が異なっている。あちらの方が洗練されてはいるのだろうが、僕にはこの生活感に溢れた情景の方が落ち着いた。慣れ親しんだ景色に口元が緩む。
 やがて沖合に二つの島が見えてきた。手前が弁天島、そしてその奥の闇の中にこんもりと浮かび上がるのが観光名所の仙酔島だ。
 空を飛んでいた仙人が鞆の浦周辺の美しい景観に酔いしれ、そのまま海に落ちて島になったという伝説が残るその島には、フェリーで渡ることができる。最近では西日本屈指のパワースポットとして注目されているらしく、多くの観光客が島に渡り、ハイキングなどを楽しんでいた。
 バスが終点である鞆港停留所に到着する。バスを降りた僕は、夜の冷えた空気を大きく吸い込む。葉山よりも濃密な潮の香りに、実家に戻ってきたことを実感する。
 小さな入り江の向こう側に、鞆の浦のシンボルである石造りの巨大な常夜燈がライトアップされ、闇の中、壮麗に浮かび上がっていた。
(以上、118,119ページ)
なんだかもう懐かしくて、懐かしくて、全部引用させてもらいました。

そう、今年(2018年)の4月7日と8日のこのブログ記事(↓)にちょっとだけ書いたのですが。

https://agsmatters.exblog.jp/27185088/
https://agsmatters.exblog.jp/27187115/

幸さん、そして 次の日は Marri さんとそのお友達の方々(Aさん、Cさん)にたいへんお世話になりました。感謝、感謝です。
本当に楽しい出来事でした。その福山その鞆の浦に、この本でまた出会えたのがうれしくて、ついつい長々と引用させてもらった次第。


Commented by mittyan-buhibuhi at 2018-12-29 20:00
そうなのですね。
福山のことが、書かれて、お友達との鞆の浦のことが、書かれてるのですね。
そうそう、そうよって感じで読み進まれたのでしょうね^_^

Commented by agsmatters05 at 2018-12-30 01:16
小夏さん、
そのとおりよ。そして、これだけ書いたら(タイプ打ちしたら)marri さん、きっと「よしよし」って言ってくれるかなあ、と思ってね。(笑)

あれから8か月、あっという間に2018年も終わりかけてますねぇ。
Commented by mittyan-buhibuhi at 2018-12-30 08:21
昨日、テレビ見てましたらね、しまなみ海道をやってまして、あの亀の像の島から見た
海の風景を見せてくれてました。

あー、ここだここだ!そうそう!こういう風に見えてた。
島から島へとの橋。
ここよここよ!と、大興奮の私がおりましたとばい(^O^)
Commented by agsmatters05 at 2018-12-30 08:38
小夏さん、
一度行ったことのある場所をテレビで見るのはうれしいですよね。年末でなにかと気ぜわしくないですか?お正月の準備はもうばっちりですか?来年がおたがいにいい年になるといいですね。
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by agsmatters05 | 2018-12-29 09:23 | TV. 映画、劇、コンサートなど。 | Comments(4)

紅茶国で(元)日本語教師(今は退職)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日常の出来事、イギリス風景、たまには料理や本やニュースや出会った人々のことや、家族のことなど。
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