ブログトップ

紅茶国C村の日々

テオくんのスピーチ(その3、完)

(1)テオ君は7年生(11才)。ということは、日本語の授業など一度も受けてないんです。

e0010856_3164577.jpg


この学校に入学した時はすでに日本語になじんでいました。自宅で、インターネットで、アニメで、ユーチューブで、家族で、日本語に接したようです。今年同じ学校を卒業した7歳年上のお兄さん、K君が2年前、半年ほど、隣の女子校の放課後クラスで、Nくんと一緒に私の日本語授業を週一回受けていました。「日本語学級」という教科書を使って、ひらがな、カタカナ、基本的な日本語の構造(てにをはとか、疑問文は 「か」をつけるとか、「いきます」の過去形は「いきました」だとかは勉強していました。そして兄弟姉妹の多い家庭だとは聞いていましたが、去年の9月から入学したテオ君がジャパンクラブに来るようになって、何も教えてないのに、日本語しゃべってる!と気がつきました。一度形容詞の「て」形と過去形をつくる練習シートようなものを渡したことがありましたが、ひらがなも自分で覚えてどんどん書けるようになっていました。私が英語で話しかけても、日本語で返事をしてくるときもよくありました。もちろん片言なんですが、ううん、とか うん、そう、とか、ちがうよ、とか、わからない、とか基本的な受け答えが全部日本語で返ってくるので、面白いです。クラブの時間には、漫画ばかりかいています。(でも、折り鶴は苦手。笑

(2)テオ君の賞品、カメラより辞書のほうがいいんだって。

e0010856_1145931.jpg

リコーのディジタルカメラを賞品にもらったテオ君でしたが、全然うれしくないんだって。3位の賞品の電子辞書がよかった、と何度も悔やんでいました。カメラを使ったこともなく、日常で使う必要もなく、何の役にも立たない宝の持ち腐れだと。でも、来年は1位の賞品のトーシバラップトップに挑戦すると、お母さんから間接的に言われました。

今年のスピコン参加ですが、キーステージ3(7,8,9年生段階=日本の小6、中1、中2にあたる年齢)の生徒たちには課題テーマがありました。最初私は間違って、「私の好きなもの」という課題テーマだから、なんかスピーチを書いてみてと進めてしまいました。テオ君は漫画も好き、アニメも好き、キャリーパミュパミュも大好きなんで、そういうことをスピーチに書いたらどうお?と。なんとかかんとか、彼が最初の作文を書いてきたあとで、スピコンの説明書を読み直して気がつきました。アレレ、テオ君ごめん。課題テーマが間違ってたよ。「ぼくの夢」というタイトルだった。ごめん、ごめん、もう一度書きなおせるよね。がんばって、と私(笑)。

ところどころ英語も入ったり、ところどころグーグル翻訳バージョンのような文章も混じってはいましたが、なんとか最後まで最初の原稿を書いてきたのは、3月のはじめごろでした。締め切りは3月末。応募は、原稿を読んで音声ファイルを主催者に送るだけでした。3月28日の金曜日の放課後が録音日でした。

「ばかでしたねえ。」とか、「ありがとうございましたよお。」とか、話し言葉体になっているのも本人まかせにしましたが、あとから 「ぼくはテオと申します。」と自分で変えてきたので、それはていねいすぎるからやめて、といって引っ込めてもらいました。アニメかなんかでそういうのを聞いたのだそうです。でも、指導教師がそう言わせたと会場で思われたらいやなので、それは没。いくつか 手を入れはしましたが、もともとの構成がテオ君の初校通りで、まったく手のかからない応募でした。

(3)O君とA君。残念でした。
e0010856_1103446.jpg

そのほかに10年生が二人、がんばって原稿を書いて、録音をして、応募したのですが、残念ながら最終戦には残れませんでした。O君は特に去年に続いて再挑戦。がんばって「パンダ」についての作文を書き、何度も練習して録音し、応募したのにだめでした。A君のテーマもアニメ「ワンピース」が僕の人生を変えたという話で、かなりいい線いっていると思ったのですが、残念、通りませんでした。

(4)スピコン、ジャッジ体験。判定の項目と、メモを見ることについて。
e0010856_1123817.jpg

そうしてなぜか、本選出場者の発表があった後で、主催者からイーメールをいただき、審判をしてくださいますか?といわれて、本当にびっくりしました。でも、断る理由もないし、私でよければがんばってジャッジ体験をしてみることもいいかもと思って、チャレンジしてみることにしました。

私はキーステージ4(10年生、11年生=日本の中3,高1にあたる)の段階のスピーチの審判のひとりでした。各ステージにジャッジは5人で、判定用紙には文法、語彙、発表態度、それからコンテンツ(内容)と、もう一つ(忘れた)の合計5項目を各10点ずつで、合計50点。でも、綜合判定のコメント欄もあり、最終的には各ステージの6人のスピーチの、トップ3人を選ぶという形でした。キーステージの4と5は、トップになった生徒はすんなり決まったのですが、テオ君は票がわかれて決戦に持ち込まれて2位になったとか。とても分かりやすいスピーチで声も大きく、アクションもついて、トップに行けるかなと身内の私はひいき目で期待していたのですが、残念ながら2位。トップの子は、スピーチがずっと長くて、内容的に盛りだくさんだったように思います。テオ君は次回はもっと長くすると言っていましたから、自分でもどこを向上させるべきかわかっていたのでしょう。

(5)その他。
e0010856_10582199.jpg

今年はイギリス国内25の中学高校から205人の応募があったそうです。それが三つのステージに分かれているので、どのステージに何人の応募があったのかはちょっと不明。スピコンの後の日本食のリフレッシュメントも魅力のひとつ。いなりずしや、細巻きや、揚げ物などをたくさんいただきました。美味しかった!

e0010856_113296.jpg

今年は長年総責任者をつとめてこられたリディア先生がご勇退なさって、新しく日本人の日本語の先生お二人が共同で総指揮をとっておられて、とってもお忙しそうでした。

e0010856_7415864.jpg


ところで、帰りの電車の中でハプ二ングが。

ををを、ニュースダイジェストを読んでる人が・・・と思って隣の席に座らせてもらいました。途中から話しはじめて、いろいろよもやま、身の上話がはずみ、ロンドンのブルワー・ストリートにある「Taro」という和食のお店のオフィスマネージャーの方でした。今度ぜひ行きますから、と言ってA市の駅でお別れしました。
[PR]
トラックバックURL : https://agsmatters.exblog.jp/tb/22147422
トラックバックする(会員専用) [ヘルプ]
by agsmatters05 | 2014-06-28 08:09 | Trackback | Comments(0)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。
S M T W T F S
1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30