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紅茶国C村の日々

トヨカロ物語、その2 初めての出会い。

2003年8月。

G校でそれまで2年間日本語を教えていた前任者のユミ先生が帰国されることになり、後任の私が車を譲り受けることになった。それが最初のトヨタカローラとの出会いだった。中古車で、ディーラーからはたった200ポンドで買い取ると言われたとか。私との約束はそれよりずっと前にできていて、500ポンドだった。当時勤めていた大学のある宮崎県の銀行から、13万円ぐらいユミ先生に送金したと思う(当時は1ポンド260円ということか)。車の中にはびっしりと日本へ持ち帰ることのできない生活用品、家財道具が詰められていた。食器類、衣類、衛星用品、調味料、テレビもあったっけ、ありがたいことだった。

初めてのトヨカロは、中古とはいえ、どこにも問題のない、走りのいい車だった。

その1-2年前に50の坂を過ぎてから延岡で運転免許証なるものを取得した私にとって、初めての路上運転はとても緊張した。運転し始めて2-3日目の夜、当時いっしょにC村にステイしていた12年生(17歳)のメグが友だちの家のパーティーに呼ばれて、夜の見知らぬ田舎道を運転したときは、家にかえってきてベッドに直行。心臓が胸から飛び出すかと思うような怖さを味わった。

それでも毎日同じ道を行ったり来たり、そろりそろりと往復していると、次第に緊張感はとれていった。運転し始めのころ、学校からの帰り道、信号のない横断歩道で対向車が通過していたので、私もこの横断歩道を通り過ぎようとしたら、この対向車のあとから男の子が一人飛び出してきて、胆を抜かれたことがあった。こちらの急ブレーキではなくて、この男の子の機転で道路の真ん中で立ち止まってくれたので、事故にならなかった。あれはほんとうにこわかった。事故になっていたら、今頃私は日本語教師などをしていないと思う。

そして、1年たった。
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Commented by marri at 2013-06-14 09:15 x
良いお話の始まりですね!
カローラちゃんとの別れには、最上の贈り物だと感心しています。
また、ホンダ社は、わが国では信者に近い人々に支えられている車だと聞いてます。多くの人々に支えられていることは、貴女もご存じの事!
いま、わが国では、軽自動車に人気が集まり、また、素晴らしい車種の開発が各社競われています。
貴女の様に大切に10年間も乗ってもらって、本当にほんとうに、カローラちゃんは幸せだったと思います。
車好きな私(っていうより、運転することが好きな私)楽しく読ませていただいてます!座布団5枚作!
Commented by agsmatters05 at 2013-06-15 00:28
marri さん、そう言っていただいて、とても励まされます。書く気が倍増です。ありがとう、ありがとう、ありがとう・・・。誰がおんぼろ自動車のムカシ話に興味があろうかなんて思ってたのですが。せいぜい自分の記録のために書くつもりでしたから。
by agsmatters05 | 2013-06-13 10:07 | Comments(2)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

by dekobokoミチ