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紅茶国C村の日々

ぜんぜん面白くないこと - 歯と車

「面白」シリーズはあと2~3回分の下書きががあるのですが、ここでいったん中断して、全く面白くないことを書いてしまおうとおもいます。願わくば、今年のバッドニュースの最後となりますように。まとめて一回で終わる予定。題して、歯と車。「歯車」じゃないですよ。どちらも私の泣き所。デコボコじゃなくて、ガタガタしてるもの。ガタガタ・ミチの話です。

(1)歯
2012年11月22日の記事(左をクリック)で書いた歯医者の話のつづきです。

前歯右、犬歯の一つ手前といえば2番(側切歯)(←リナさんのブログ参照)だそうですが、この歯の根元に小さな、小さな虫歯ができて、時々歯をみがくときかすかにしみる、のは気付いていました。それをドクターサラが削ったので、もう四六時中この歯がしみて、しみて、長いことシケていました。肩こりのもとのように。

12月7日(金曜日)の予約は20分間の予定でした。削った所にくっつける(合着する)人口の部分義歯が出来上がっている予定でした。

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(この写真は ここ からお借りしました。)

それは出来上がっていたけど、しみて、しみて、痛いまま、上から部分義歯をくっつけたって、これではすぐまた痛くて歯医者に戻ってこなければなりませんよね。椅子にすわって、ずっとしみていた(英語では センシティブだった)というと、ドクター・サラ、「じゃあ、ルート・カナルしますね。」
「え、それって、この歯は死ぬ(デッド)ということ? Is this tooth going to be dead?」 と私。
「そう、私はこの歯を殺すのよ。Yes, I am killing it.」とサラさん。
「・・・・・」私。(ゴーン、弔いの鐘)

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(この(↑)写真はこちらのウェブサイト,Drkam's Blog からお借りしました。http://drkam.wordpress.com/2010/07/08/how-long-will-a-tooth-that-has-had-root-canal-treatment-last/)


要するに、神経を抜いてしまうんですよね。すると歯ってとてももろくなって、痛みやすくなる。あと何年この歯がもつか、長くはなさそう。手術は30分きっかりでした。麻酔注射をして、下あごから唇までぷっくらと膨れ上がりました。サラさんは、歯にあけた穴のなかをなにかでごしごし何度もこすっていました。ちょっと患者の椅子から離れたサラさんの後姿をみないようにして、あえて、思い切って聞いてみました。
「あのう、ちょっと興味本位でお尋ねするんですけど、 Just out of interest  神経って、どんなふうになってるんですか?  I wonder what the nerve looks like?」
するとサラさん、
「ブラッドよ。ブラッド。血のかたまりなのよ。ほらハンバーグを作るときのビーフのひき肉があるでしょ。あれとおんなじようなものなのよ。」

そうか、そうなのか、やっぱり。神経って別に糸のような、筋のようなものじゃなくて、タダの血のかたまりなのか、、、、。半分納得、半分びっくりのガタガタ・ミチでした。

Root Canal (ルートカナル 根管治療

あっさりと手術が終わって、これっきり当分(おそらく来年の夏まで)ここにこなくていい、って。先の予約なしで病院を出られるというのは、悪いことじゃない・・・・か。

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受付でこういう(↑)抗生物質をくれました。そして治療費は191ポンド(=約25000円)でした。根管治療そのものはNHSなのでそんなに高くないはずだけど、削った所に合着した義歯を作ってもらうのに払うお金が含まれていたためのようでした。3日間ぐらい飲んで、痛みが消えたら、もう薬は飲まなくていい、といわれました。「ワイン、ダメ?」と聞いたら、「少しだけなら、飲んでもいい」ってサラ先生。最初の予約は根管治療のための時間をとってなかったので、わざわざ2度目の空き時間を見つけてくれて、きっかり30分で治療を済ませてくれたのは、彼女の親切心のおかげでした。さもなければ、次の予約は1月になってからしか時間がとれず、その間ずっと熱いもの、冷たいものに悩まされて辛抱心のかたまりのような日々を送らねばならないところだったのでした。


(2)車

自慢じゃないけど、1992年製、6人目のオーナーという、わがおんぼろマイカー・トヨカロちゃん。もうすぐ17万キロの走行距離となります。満身創痍の身で毎日よう走ってくれてはる。東京のよっちゃん(四女で、余裕の、わが実妹よっちゃん)はわたしのことを「スピード狂」と呼ぶ。彼女は、極端な恐怖症(農家のすずめ脅しの爆音がこわくて、家の外にでられないほどの怖がり屋)なので、私の運転を見ていてもハラハラドキドキするらしいです。最近のメールにも、「風邪と車の運転くれぐれもご用心のほどを!!!」と書いてありました。

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さて、12月6日(木曜日)のことでした。寒い寒い日でした。朝11時ごろ家を出て、いつものようにウイードンの丘を通ってA市の学校に向かいました。途中で郵便局に立ち寄る予定もありました(宮城県へのクリスマスカード発送のため)。道路はかなり凍結していました。ウイードンの丘の道路は、車の量はふだんからかなり少ないのですが、名前のとおり丘を貫いている道なので、カーブと坂がたくさんあります。どちらもゆるやかなカーブ、ゆるやかな坂なのですが、凍結道路では、特に下り車線の坂道でカーブときたら、知る人ぞ知るホラーものですよね。

2008年1月13日の記事 (←をクリックするとその記事に飛びます。これまで非公開にしてたけど、この際、公開記事に設定変更しました。)で書いたように、普通に走っていてもタイヤがどんどん勝手にとんでもない方向にいってしまうんですものねえ。

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ここに載せた写真はすべて後日カメラにおさめたものです。当日はカメラどころじゃなかったんです。

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この(↑)写真ではあまり下り坂には見えないかもしれませんが、↓ の写真だと、カーブで坂道という様子がもっとよくでているのではないでしょうか。

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これ(↑)は逆方向から走りながら撮ったものです。

つまり、この朝、私がここを走っていたとき、対向車がやってきたのでした。私は、対向車がなくてもブレーキをかけなければならない場所だったと思うのですが、とにかく対向車との衝突を避けたかった、なんとしてもそれだけは回避しないと、とおもいました。ヘタに急ブレーキをふめば車がどっちへいくかあてにならない状態でした。

というわけで、もうこなったらいっそ左側の生け垣(ヘッジ)に突っ込むしかない、と。

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上の写真は後日、夕方暗くなりかけの時刻に現場に行って撮った写真なので、ヘッジ(生け垣)がうまくとれてないのですが。(このブッシュの中に左サイドのバックミラーを吸い込まれてしまい、どう探しても見つかりませんでした。}

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これも二日後(12月8日)午後遅く、逆のコース上り道から撮った写真です。これの右側の生け垣につっこんだ、というわけです。


もうすこし上手な突っ込み方ができたはず、と悔やまれますが、最悪の事態(対向車との衝突事故)だけは避けることができた、という自己満足(慰め)はおぼえました。

とにかく、結局、何が起こったかというと、坂道の下り坂、カーブで対向車がきたので、道路左側の生け垣に突っ込むようにしたわけです。そこで車がまっすぐ前を向いて止まってくれればよかったけど、そのときの勢いとスリップ状態から、私の車はおしりがセンターラインに直角になるような形で停車しました。私の車が生け垣に直面する形で道路で横向きに止まった時点で、対向車は右側を通り抜けていきました。

かなりの衝撃はありましたが、車体そのものは大破することなく、車の中の運転手(私のこと)も特に負傷することもありませんでした。フムフム、そうなるのか、とおもいながら、さてどうしよう、と考えました。さっきの対向車はどんどん後ろへ遠さかっていくのがわかりました。

さて、この車、動くかな?という感じで、ギアをバックにして、とにかくブッシュから脱出を試みました。ハアー、動くじゃん。そろりそろりとブッシュからバックして、道路上でまっすぐの方向に車の体制を戻すことができました。バックミラーには、なぜかはるか遠くへ行き過ぎてから停車してこちらの様子をうかがっているさっきの対向車が見えました。あの車の運転手がここまで戻ってきて、なんだかんだ言ったところで、なんの助けにもなるわけない、悪いのは自分、と思ったので、とにかく車が動く限り、今私がすることは学校へ行くこと、仕事に遅れないことだと判断しました。それで、はるか後方に止まって(心配そうに私の様子を見ている?)車を見捨てるように、私は走り出すことにしました。

しばらく走ってから、ちょっと休憩所のような(英語で、レイバイ という)わき道に入るスペースがあったので、そこまで走ってから車をとめて、このときはじめて車から外にでてみました。

外にでてみると、おやまあ、左バックミラーがごっそりもぎ取られてなくなっていました。そして、サイドランプのカバーがはずれてだらんと垂れ下がっていました。なのに、電球はしっかりとつながっていて、ライトは点灯していました。車のポケットに入れてあった古いセロテープを大量に使って、なんとかサイドライトのカバーを車に貼り付けました。

それからタイヤや、バンパーにいっぱい引っかかっている枝や茨の葉っぱなどを適当に取り除きました。

ここで写真を撮っておかなかったのは、今から考えると片手落ちだったかもしれません。ふだんブログ・マインドでパチパチカメラを取り続けているくせに、こういう咄嗟のときまったく失念してしまうなんて、なんとふがいない。

このスリップ事故が12月6日(木曜日)だとはっきり覚えているのは、その日放課後、9年生の授業のあと、いつも車に乗せてウイングまでアッシーをしてあげている二人の生徒。D君とC君。帰り道、C君のお母さんもその日の朝、スリップ事故で後ろの車と接触して学校にちょっと遅れた、と聞いたから。

というわけで、ほぼ一週間ほどトヨカロちゃんは、ビクターのおいちゃんのところにお泊りでした。

ビクターのおいちゃんについては、これまでにもたびたびお世話になっている中古車の修理屋さん。タイヤ脱輪事故で AAにお世話になり、ビクターのおいちゃんのところに行った話は こちら。(2009年3月15日のことでした。)

そのときだったか、別の修理のときだったか、過去記事を長い時間かけて探し回ったけど、みつからんかった。(う)ある時、修理をしてもらって、出来上がったトヨカロを受取りに行ったら、ビクターおいちゃん、私からわずかなお金を受取った後で、「もうこんな所に来るんじゃないよ。」と言った。商売っ気のないおいちゃん。根っからの車修理プロ。


もう来るんじゃないよ、と言われても、やむなくビクターのおいちゃんのところに行かざるをえない事情が起こるのも事実。おいちゃんは、車の負傷ぶりを見て、「ま、なんとかしてみる。また月曜日に電話して、な。」と言ったきりだった。

出来上がったのは、結局1週間後の12月14日(金曜日)でした。何度か電話があって、古いトヨタのくず車取扱店から届いた車左ウイングのパネルが型番ちがいで、ぴったりとはまらない。もう、古い車の修理はせん。こりごりだ!と、なかば捨て鉢の小言を聞かされたので、平身低頭、ヒヤヒヤしながら出かけました。

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怪我の姿をカメラにおさめるのをわすれてしまったので、ここでは修理後の写真ばかりです。

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この上のライト(白いほう)のカバーははずれて外に垂れ下がっていたのでした。ブレーキランプ(赤いほう)のカバーは留め金が半分だけになってしまったので、今でもセロテープのおせわになってます。

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なるほどね、よくよく見ればビクターのおいちゃんがハッピーでない理由もわかると言うもの。これが型番ぴったりだったら、元の姿よりもずっとずっとグレードアップしてトヨカロちゃんはよみがえることができたことでしょう。もちろん、これ(↑)を一目見た私はこう言いました。
「マーヴェラス!」

(もちろん、おいちゃんのご機嫌をとるため。でも、本当にマジですばらしいと思ったのも事実。)

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当初の見積もりは380ポンドと言われていたのですが、おいちゃんが自分の仕事の出来栄えをこぼしていて、もう中古車の修理はしたくない、なんていうものだから、それは困る、と気持ちを上乗せして、400ポンド=約52000円。おいちゃんは現金のほうがいいということで、これだけの現金を集めるのに一苦労、二苦労、でした。キャッシュマシーンの支払い上限というのがあって、ナットウエストは200、HSBCは100までしか引き出しできなくて、こまりました。紅茶国ではふだん現金を持ち歩かないことにしているガタガタ・ミチ。

以上、2012年の誕生月の出来事でした。
凍結道路にはくれぐれも気をつけます。

次回からまた「ちょっと面白いこと」シリーズ記事を続けようと思っています。
Commented by marri at 2012-12-17 20:46 x
よくやった!
その一瞬の判断が、このように上手くいって、おいちゃんにも少額で!
貴女の根性には頭が下がります。ワタシだったら・・・^^;;
この勉強は、生きた教材となったことでしょう!(と私には思えました)
しかし、車関係の記事は身を乗り出す勢いで読み進みますね!アタシって!
Commented by konatum at 2012-12-18 09:32
大事に至らなくて、怪我なくて、良かった!と 慰めを言いましょう・・・・^^
でも痛い出費でしたねえ。

歯の方は、本当に、痛かった出費!だわ^。^
私のは、奥歯の方、ほとんど神経取られてしまってますわ~~。
お陰で痛みは無いけど、ねえ。そういえば死んでしまった歯なんですよねえ。
Commented by U at 2012-12-19 10:34 x
わわわわわ!あのクリスマスカードが送られた背景にはこんな出来事があったのですね(><)余計にありがたみが増しました!そして、ご無事で何よりです。おいちゃんの粋な感じが素敵ですね。
地元の道路もよく凍結するのでスリップの恐怖が伝わってきました。イギリスは冬用タイヤが必須ではないのでしょうか。ますます寒くなるでしょうから、お気をつけくださいね。
Commented by agsmatters05 at 2012-12-20 00:35
marri さん、「よくやった!」とおっしゃってくださり、半分ホッとして半分オモハユイです。このブログをよく読んでくれている妹からは、メールでしこたま叱られましたよ。こんな具合に⇒「今回は怪我がなかったので良かったけれど、本当に笑い事ではありませんっ!!!凍結の路をノーマルタイヤで走るなんて日本ではほとんど考えられません。しかもあのような狭い一本道を・・・。お願いですからくれぐれもやめてください。なにがあろうと怪我や命には換えられませんよっ!!」(私:シュン。)気をつけていないわけではないのですが、事故が起こるときは起こるものです、よ、ね。事故を未然に防ぐための心構えをべんきょうしなければいけない私ですね。
Commented by agsmatters05 at 2012-12-20 00:41
小夏さん、ホント、もっと軽くも、もっと大事(オオゴト)にもなりえた出来事でした。小夏さんも、歯は丈夫でないほう?(だったら私と一緒、わーい、なんてよろこんでる場合じゃないか。)神経を抜いた歯が平均何年ぐらい生き延びられるか、が気になるところです。歯によってはずっと長持ちするのもあるみたいやし・・・?ホント、痛かったです。どちらも。痛みっていうのは、そのときだけの感覚で、「喉もと過ぎれば」なんとかというのに似てるけど、財布の痛みはなかなかとれませんわねえ。
Commented by agsmatters05 at 2012-12-20 00:56
Uさん、生け垣の小枝をタイヤやバンパーにはさんだ状態で登校途中の郵便局に立ち寄りました。なので、宮城県へ送った封筒だけ、小包みの写真を撮りそこなってしまい、Uさんへのご連絡もせず、ブログのほうが先になってしまったり、でした。後先逆になってしまいすみませんでした。
なぜかイギリスではタイヤにチェーンやなにかを装着する車を見たことがありません。道路凍結すると道路に塩や砂利をまく車が活躍しますが、一般のタイヤにスタッドレスとか、チェーンとかみたことありません。
ビクターのおいちゃんはどうやって暮らしをたてているのか分かりませんが、ちょっとした修理ならお金いらん、っていうこともある人なので、ご機嫌をそこねることは禁物です。(笑)おそらくトヨタに持っていけば、2-3倍の修理費は軽くかかったことでしょう。車のブーツ(荷物入れ)のカバー板の留め金も修理してくれたんです。これはパネルそのものをトヨタに注文すれば120ポンドはかかると言われているものなんです。ビクターはほんとうにいい人です。でもしょっちゅうお世話にならないように、気をつけます。^-^ 
by agsmatters05 | 2012-12-17 07:53 | Comments(6)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

by dekobokoミチ