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紅茶国C村の日々

Nくんと日本語(その3)

(当日のようす)

いつも日本語弁論大会があるときは、引率教員としては、どの生徒を何人どうやって大使館に連れて行くか、が大問題となります。 (だれも連れて行かなくてもいいのですが、せっかく大使館の中に入れるチャンスだし、日本語を勉強している生徒達にとっては、スピーチがわかっても分からなくても、生の日本語を聞くいい機会。それにイベントの後のレセプションというのが、無視できない楽しみ。いなりに、海苔巻き。揚げ物や餃子など、日本の食べ物を食べさせてもらえるというおまけ付き、なんです。つい、一人でも多くの生徒を連れて行きたいという欲(!)がでて、それで面倒も倍増、やりくりに苦労する、というわけです。)

今回も、 N 君のスピーチの練習とはくらべものにならないほど、このことに私はやきもき、苦労しました(させられた、というか)。行ける生徒の数を確認してから、主催者のLM先生にメールして、参加許可をもらい、次に参加生徒の親からトリップ承諾書をもらい、それを受けて、学校が旅行保険の手続きをするという、二重三重の手続きが必要です。できるだけ大勢連れて行きたいけれど、試験中だし、土曜日で習い事やアルバイトも入っていて、参加できる生徒の確認に相当手間取りました。6月はじめの一週間のハーフターム休みの前には、6人の参加が予定されていましたが、次々にキャンセルが出て、結局16日の土曜日に A 市の駅に集合したのは、ルースちゃん、マイケル君、ジェームズ(W)君の3にんだけ、となってしまいました。このほかに、8年生のオリバー君が家族4人でそろって参加したいとのことでした。

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本選の前の日(15日、金曜日)、学校のスクールトリップの係りのヘイゼルさんがこんな(↑)ファイルを作って、ファーストエイド〈ポータブル救急箱)と一緒に私に手渡してくださいました。日本語で行き先と日時が書いてあったので、ビックリ。ヘイゼルさんがインターネットで調べて作ったとか。おもわず、「ウエルダン!エクセレント! 」といってしまいました。ファイルの中味は引率していく生徒達の救急連絡先とか、万が一のときどうするかとか、スクールトリップ引率に必要な情報がA5に縮小してまとめてありました。そして、「Nくん、うまくいくといいわね。グッドラック!」といって私を送り出してくれました。

16日(土曜日)の当日はC村のフェイト(村祭り)の日でした。なぜか、ここ数年いつもこのC村の村祭りと日本語弁論大会ロンドン行きが重なる年が続いています。朝ちょっと早起きしてお弁当を作りました。サンドイッチ。この日、フェイトにやってくる子供たち3人〈ルーク、クロイ、ジェイミー)の3人の分のお弁当も一緒に作りました。 あとは、Ippodo のマグボトルにうすいコーヒーを入れて、9時半に家をでました。A市の駅で待ち合わせていた3人の生徒たちもそれぞれ、お父さん、お母さんが車で駅まで送り届けてくださり、全員無事集合。

ところがここでちょっと困ったことが。マリルボーン行きの電車が予定通りの時間に走らないんだと。Rちゃんのお父さんが、途中のアマシャムの駅まで車でみんなを送っていきましょうか、といってくださいました。駅員さんに聞くと結局、プリンセスリズボローで乗り換えれば、あまり遅くならずにマリルボーンに到着できることが分かりました。プリボロの駅では、オリバー君一家にも偶然会うことができました。

マリルボーンからベイカーストリート、そこで乗り換えて、ベイカーストリートからジュビリーラインでグリーンパークまで。大使館の前についたのは、予定より約1時間早い12時ごろでした。そこで、前の年もそうしたように、グリーンパークの一角、ベンチに4人で腰掛けて、それぞれが持参したランチを食べました。でも、J君は、朝ごはんをたくさん食べたからといって、何も食べなかった。お昼をたべおわってもまだ時間が余っていたので、グリーンパークを突っ切って、向かい側のバッキンガムパレスを見に行くことにしました。そうと知らずに歩いて宮殿に行ったのですが、そこはものすごい人だかり。


あまりの人混みに、両手を高く空に掲げてでたらめに撮った写真はこんなもの〈↓〉。
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私の手ではありまっせん(↑)。とにかく、ものすごい人混み。(人混みの写真も撮っておけばよかった。)4人で人混みの影から宮殿を見ていたら、あらあら、ほら、お立ち台にロイヤルファミリーが・・・

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↑ の写真は、後から修正したもの。ロイヤルボックスだけが大きくうつって見えますが、じっさいに見えたのは、こんな〈↓〉感じでした。〈笑〉

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そうか今日は女王の公式の誕生日。そして「トルーピング・ザ・カラー」がある日だったんだ。
衛兵交代式  - 近衛兵による交代儀式
イギリスの名物と同時に重要な観光イベントである衛兵交代式は、4月から7月までは毎日1回、他の月では2日に1回ずつ午前11時または11時30分(日曜日は10時。大雨の日は中止)に行われる。近衛歩兵隊はグレナディアガーズ (Grenadier Guards) 、コールドストリームガーズ (Coldstream Guards) 、スコッツガーズ (Scots Guards) 、アイリッシュガーズ (Irish Guards) 、ウェルシュガーズ (Welsh Guards) の5つの連隊がある。特に王の誕生日に挙行される最も派手な交代式を、トルーピング・ザ・カラー (Trooping the Color) と言う。
 (ウイキピディアより)
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人混みを縫うようにして、2-3枚、パチパチ。
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ものの10分か15分のことでした、こういう写真を撮ったのは・・・。


いったい今日は何の日だったっけ?という感じの出来事でした。今から日本語弁論大会があるというのに。

そしてグリーンパークをもとに戻って、ピカデリー通りにもどってきたら、ちょうどNくんがグリーンパークの中に入ってきたところでした。1時の開始より早めについたら、公園で1-2回、最終調整をしようよ、と話していたからでした。 一緒に行った3人の学友達(R,M,Jという日本語を勉強している生徒達)を聴衆に見立てて、ロンドンのど真ん中グリーンパークの大きな樹木の間で、Nくんの最後のリハーサル。ほとんどバッチリでした。 でもって、みんなでいよいよ大使館に入場。開始5分前ぐらいのことでした。

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Commented by michiko at 2012-06-25 23:25 x
臨場感が伝わってきますよ!
偶然とは言えロイヤルファミリーと、衛兵交代式に出会えたのはn君の未来に繋がっていたのかもしれませんね。
Commented by agsmatters05 at 2012-06-26 06:39
michikoさん、コメントありがとうございます。(一生懸命書きました。笑)

でもね、衛兵交代式やロイヤルファミリーのこと、バッキンガム宮殿での出来事は、Nくんは、なーんにも知らないとおもいますよ(笑)。偶然の一致がなかったら、同じ日の記事に両方のことを書いたりしないで、別々の記事にしてたことでしょう・・・
by agsmatters05 | 2012-06-25 09:29 | Comments(2)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

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