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紅茶国C村の日々

9月のまとめ、「ミレニアム」その二

9月のまとめとはいえ、どんどん10月も半ばとなっているこの頃。おかげさまで、元気に、ふつうに暮らしてはいますが、どうにもブログの更新がスローで申しわけない、というか不本意なことでございます(←急になんでここだけバカていねい、笑)。

とにかく、こころは、すっかり「ミレニアム」一色で、これをどう記事にするか、が毎日の気がかりの種。

何しろ、ミステリーものなので、あまり詳しくは書けない、でも、何か書きたい、書かなくっちゃ、という気持ちです。この本を読まれた方々と体験を共有したくてたまらないのです。

小説「ミレニアム」 について ウイキペディアの説明を読みたい方は こちら ←をクリックしてください。 と書いておいたのですが、うまくウイキペディアに飛べないみたいなので、 (英語版のウイキペディアからはいって、左の日本語というところをクリックすると、ちゃんと読める記事がでてくるのですが。)シネマトゥデイの記事をお借りします。
こちらをどうぞ。 

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昨日(10月11日、火曜日)の夜のこと。

アララ、デキチャッタ!!! というのは、下の Youtube の動画掲載に成功しちゃった、ということなんです。

前に小夏さんから教えていただいてたけど、あの時はどうもうまく行かなかった Youtube 動画掲載、
なにやら、コピーペーストをやってるうちに、できてしまいました!

予告編なので、これから、この映画や本を読もうという方に、マイナス情報が入っているわけはありません。でも、それでもなお、先入観を失くして、この作品に当たりたい方には、下の動画もお勧めできませんが。私は、何も知らずに読み始めて、何の話だかわけが分かるようになるまでに、わりと時間をとられました、から。


http://blog.goo.ne.jp/d-y0000/e/172559a1897f937c459fde2961e98e9c
http://www.youtube.com/watch?v=NzGIOsZLQ9A&feature=player_embedded


ここでは、この本にまつわる、よもやま話、とりとめもないチャットをしてみようと思っています。そういうことでしか、今の段階では、この本とつながっているすべがなさそうなので。

(1)ヨークでの会話
今年の7月の、あれは9日でしたか、ヨークへ80歳になるメソディストの牧師さんの誕生祝いにいったときのことでした。この牧師さんには、4人の子どもと、9人の孫がいて、ほとんど一族おそろいでしたが、そのメンバーを覚えるのに一苦労したのでした。4人の子どもとは男二人、女二人、いずれも50代から40代の社会人で、その子ども達も上は大学生から下は保育園児もいるほどの、にぎやかさでした。

この牧師さんの二人の息子さんのうち、ご次男さんは、ベルギーに住んでいて、EC関連のお仕事をしているとか。その奥さんが、スエーデン人ということでした。Chiz 先生からミレニアム6巻本をお運びいただいたのが7月二日。その一週間あとでしたから、まだほんの最初の数ページぐらいしか読んでないときだったとおもいます。とにかく、スエーデン人と聞いただけで、「ミレニアム」の話をしたくなってしまう私って、ほんとうに単細胞! ご次男さんの奥さんってまだ若くて、男の子3人は幼稚園年長、年少、末はよちよち歩きぐらいの小さなお子さん達でした。でも元気に走り回る3人の男の子を育てる母親って、ほんとうにたいへんですよね。ご次男さんがこまめに気のつく、働き者の父親役をしている様子で、お母さん一人が苦労してる、とは思えませんでしたが、それでも、言葉を交わすことができた時間はそう長くはありませんでした。ものの5分か、10分でした。

彼女の話では、この作品はもちろんスエーデンでも大評判になったそうで、彼女も読んだといっていました。ストックホルムの街中がリアルにでてきて、作品で扱われている場所を知っていたので、読んでいて、ああここも知ってる、あそこも知ってる、という感じだったのだそうです。

たしかに、本には地図も載せてあって、詳しく読めば、登場人物がある建物から別の建物へ移るときの所要時間など、読み手の判断や解釈を助けてくれるかも、ということは、あるかもしれません。でも、私は、地図はわりと無視して、読みました。あまり、さしさわりはなかったです。ただし、人物名は別です。これは、しっかりと把握しておかないと、話が分かりにくくなります。ビュルマンとビョルク、エリクソンとフレデリクソンとエドクリント、よい人と悪い人の区別は大事ですから。(笑)

(2)ワテンドラスからドックターンへ行く道で出会った人。

この夏、湖水地方で過ごしたときも、この本はずうっと手放しませんでした。あまり読めませんでしたけど。
カンブリア県のケズウイックという街は、ダーヴェントウォーター(湖)のほとりにあって、この湖を取り囲む山の一つを歩いたときのことでした。 あのときの山歩きの記事は こちら。 (そのうちの(4)ワテンドラス (5)ヘザー の写真の間を歩いていたときのことでした。急な岩の登り道で、ゆっくり、のんびり、休みながら歩いていたら、うしろからにぎやかな若者達の一行が追い越していきました。その若者達の一行の最後の一人に、ふっと声をかけてしまった私。「どこから来たの?」

すると、「スエーデン」って言うじゃあありませんか。「あら、じゃ、ちょっと待って。」と私。

リュックサックの中から、この本を取り出して、「スエーデンから来たんだったら、この地図にあるこれ、ヘーデビー島っていう島のこと、分かります?ストックホルムからどのくらいはなれてるのかしら?」

するとこの若者。「あ、ぼく、スエーデンの反対側の街にすんでいたんです。全然わかりません。」

(3)ロンドンのクラブで、食事付き音楽会にいったとき。

これは先月(9月29日、木曜日)の夜のことでした。(おもいおこせば)5時に女子校で授業を終えて、トイレでドレッシーな服に着替えて、車でロンドンのウエストエンドまでひとっ走り。とちゅうセントジェームズパークのあたりからほとんどのろのろ状態で、6時半に着く予定が、音楽会の始まる7時ぎりぎりの到着でした。てことはどうでもよくて、この夜のディナーの席で隣に座った方は、レディングという街がある県(つまりバークシャー)で、救急車の総元締めをしているSt John Ambulance というチャリティー団体の責任者(ディレクター)だと言っていました。ずけずけと私に、何でイギリスにいるんだ?何をしているんだ?(つまり、どこの馬の骨だ?)というような質問をしてきたので、あんまり会話を楽しむ気分になれなかったのですが、ふとしたことで、奥さんがスエーデン人だということがわかったのでした。そうと聞いたら、「ミレニアム」を持ち出さないわけにはいきません。

彼は「ミレニアム」の1を読み、映画も見た、といっていました。だけど、あまりのヴァイオレンスに、続きを読んだり、見る気にはなれなかった、と。そして、話が作者の長年のパートナーだった女性の話になり、作者の莫大な遺産が全然彼女の手にわたらなくなったという話題に及んでいきました。すると、私のはす向かいに座っていた女性(たいがいイギリスの中年以上の女性は、半分以上が肉付きたっぷりなのです)が、きけば 家族法を専門とする弁護士だと。ミレニアムの作者の遺産の話になると、彼女、すかさず、「ああ、それはロイヤーの出る幕だ。」という表現を正確に使ったわけではありませんが、そういうことを言ったのでした。

「ミレニアム」出版後、その世界的な大成功を目撃することなく急死してしまった作者の、何十億、何百億、というお金が、正式に結婚していなかったために、30年以上も同棲していたパートナーのところに全然わたらず、父親とブラザー(兄弟)のところへ全部わたってしまった。それが裁判によって、いくらかは彼女のもとにお金が渡されるようになるのか、そうでないのかは、弁護士(ロイヤー)の腕次第。そしてそれこそがロイヤーの大きな収入源だ、ということなのでしょう。単細胞の私は、「ミレニアム」の作者の遺産はパートナーに渡らず、全部父親と兄弟のところに持っていかれた、とそれで、話が終わったかのような印象をもっていたのですが、まだ話は終わってないのかなあ、とこのときはじめて気がついた次第。

食事の最後に、隣の席の「救急車総元締め氏」の向こう隣の奥様とちょっと言葉を交わさせてもらいました。私は大変この作品に感銘を受けたことを伝えた後で、ふと、「こういう話って、実際に起こった話だとおもわれますか?」と聞いてみました。すると彼女は、すかさず、なんのためらいもなく「ええ、もちろんですとも。スエーデンは ロシアの隣国ですからね。」と。彼女がこの話がまったくのフィクション、虚構の世界でしか起こらない出来事だと思っていない、現実に起こりうる話だとほとんど疑ってない、ということに、私は驚かされたのでした。ロシアのスパイの話って、それこそジェームズボンドじゃないけど、作り話の典型的な題材だと思っている私は、またまたここで、自分がいかに単細胞人間であるか、と思い知らされたのでした。私の知らない政治の、悪の、スパイの、世界がいっぱいあるんだ・・・と。

(4)DVD
9月のまとめ、「ミレニアム」その二_e0010856_7575889.jpg


その三へ続く。



















(4)引用箇所

「リスベットは少しずつ土を掻きはじめた。肘で土を押し、腕を動かせるだけの小さなスペースを作る。それから手の甲で土を押しのけ、顔の前の空洞を広げた。”こうやって掘っていくしかない”

(5)リスベット
Commented by apakaba at 2011-10-16 20:49
うちの『ミレニアム』は積ん読状態になってしまっています!
こんなことで、いいんでしょうか!
ダメに決まってますよね。うん。
Commented by agsmatters05 at 2011-10-17 01:11
アパカバさん、私が「いい、ダメ」と言える立場じゃないのですが、お時間がとれたら、読んでもらいたいですよお。まだ読んだことのない人に向かって、この本のどこがよかったか、なぜよかったか、という話を、ありのまま語るのは、どうしても引いてしまいます。でも、それを言いたくてたまらない私。アパカバさんの「万里の頂上」みたいに長いライフログ(笑)の一つに加えてもらえるかどうか、興味シンシンです。
by agsmatters05 | 2011-10-05 06:34 | Comments(2)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

by dekobokoミチ