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紅茶国C村の日々

ロレンちゃんのスピーチ(その五)

さて、5月の始めのことでした。イースターホリデーが終わり、夏学期がはじまってすぐ、弁論大会の主催者、リディア先生からメールがきました。「コングラチュレーション!! ロレンさんは、最終選考(ファイナリスト)の一人に選ばれましたよ。」と。

そしてこのメールには、参加できるかどうか何日以内で返事をください。最終選考に出場する場合は、次のことを守ってください、という詳しい注意書きが添付されていました。なにしろ弁論大会は大使館で行われるので、セキュリティー上のルールが厳しいのです。

キーステージ3,4,5でそれぞれ6人ずつのファイナリスト(最終戦出場者)がいることは、最初からわかっていましたが、これに選ばれると、本人プラス3人、合計4人までこの大会に参加できる人を選ぶ(招待する)権利が与えられます。プラス 教師一人はもちろん別枠で参加できますが。

予選通過といううれしいメールをもらって、次に進むために、何をすべきか、しなければならないか。

(1)ロレンちゃんは本選に出るか出ないか、返事をださないといけない。

なにしろ試験中なので、6月18日は土曜日といえども、丸一日試験勉強ができないのは、気がかりなことです。ただし、これは最初から分かっていたことで、前もって予定をたてて試験勉強をしておけば、なんとかなるのではないか?と私はみこんでいました。でも、ロレンちゃんはお母さんと相談して最終的に決めたいとのこと。結局、家族そろって、大使館に行くことに決めたようでした。ロレンちゃんの場合は、ご両親と、弟ぎみ(!)の4人で参加、とのこと。これも自分でリディア先生にメールを書いて返事してくれましたから、私はノータッチ。

余談ですが、ロレンちゃんはとっても家族仲がよくて、弟とも仲良し。いっしょにラグビーやサッカー(まじで!)などのスポーツをしたり、ロレンちゃんのピアノと弟のドラムを合わせて家で合奏することもある、のだそうです。ほかに、コンピューターのRPG(ゲーム)などもよく一緒に遊ぶと、かねてから聞いていました。これは、ロレンちゃんがGCSEのスピーキング(口頭)テストのときに選んだスピーチの話題に含まれていたことでした。ちなみに、ロレンちゃんはGCSEの口頭試験で、自分で選ぶテーマを、「手作りのドレス」ということにして、どういう布で、どういうドレスを作って、どうだったか、というスピーチを用意していました。ピンクの水玉模様のかわいいドレスでした。(注ー写真をみせながら、スピーチをしていいことになっている。)そのとき、スピーチの最後に、家族もこのドレスを気に入ってくれたけれど、弟はピンクが嫌いなので、あまり気に入ってくれなかった、という言葉も入っていました。ハイ、脱線終わり。

(2)ということで、最初の関門、本選出場は、本決まりとなりましたが、あとは、練習、練習、練習。何しろ、今度は本番で、原稿を丸暗記しなければなりません。朗読とは違います。(メモ用紙は手元にもっていていいのですが。)そしてこれは、ひとえにロレンちゃん本人の努力次第。私にできることは、発音のチェックと、文章の流れがスムーズになっているかどうか、内容に説得力があるかどうか、をチェックすることぐらいでした。 問題は、スピーチのあとで、どういう質問が出されるか、でした。

ロレンちゃんから前の大会の録音を聞かれたけれど、質疑応答を記録したものは、手元にはありませんでした。それで、過去の大会の記憶をたどって、想定される質問リストを私なりに作ってみました。特に、「なぜ」「どうして」「何を」「どのくらい」「いつごろ」「どんな」というような疑問詞をマークしておくように、とも言っておきましたが、これはほんとうにたいへんなこと、むずかしいこと、英語でスケアリー(怖い)こと、でした。

質問がよく分からなかったら、「もう一度おねがいします」ということ、最後には黙っているのではなくて、「よく分かりません」というのも、潔くていいこと、等々質疑応答のノウハウを二人でたしかめあってはみましたが、それもこれも、結局はロレンちゃんの日本語力次第。漫画、アニメ、インターネットを駆使して、日本語に触れてもらうしか、方法はなさそうでした。

(3)もう一つの懸念とは、ロレンちゃんに関係なく、私の勝手な欲といえばそうかもしれないところから生まれたもの、でした。せっかくのいい機会なので、ほかにも生徒を大使館に連れて行きたい、と。去年もそうだったのですが、弁論大会の主催者は、ファイナリストと同年齢の中、高生の参加者をもっと増やしたいと思っていたようです。ファイナリスト一人プラス4人までの招待者、ということになると、どうしても両親、きょうだいを含める場合がおおくなり、そうすると、同学年の日本語を習っている生徒達の数がかなりすくなくなってしまいます。このことを、スピ・コンの主催者たちは避けたいとおもっているようでした。かといって、誰でも参加していい、というわけにもいかない大使館での行事。

土曜日とはいえ、生徒を学外に引率することは、本当に面倒なことです。去年も書きましたが、まず誰が何人行けるか、そして、主催者がその数を認めてくれるか、学校側の旅行保険そのたのリスクアセスメントと、親からの旅行承諾書、そのためには、そのトリップの行程を一部始終手紙にして、親のサインをもらわなければなりません。主催者と、親と、学校と、どこからもらうゴーサインにも、これらのことをすべてカバーしておかなければなりませんから、生徒の学外引率は、いたちごっこみたいな手続きをへなければなりません。

とりあえずリディア先生に、引率していく生徒のリストを書いて、出席許可をもらいました。だけど、行くと思っていた生徒達が、急にいけなくなるケースが続出。とくにロレンちゃんの学校からだれも応援団がいないというのは、もったいないと思いました。個別に、メールや授業中に生徒に確認して、二転、三転して、ようやく親全員の承諾書をもらったのは16日(木曜日)のことでした。結果として、G男子校の10年生が二人、H女子校の12年生が一人、11年生が二人、合計5人の生徒の引率ということになったのでした。

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そろそろ書き疲れたので、写真はすでにロンドン、グリーンパークにある日本大使館に到着させました。
Commented by yamoed at 2011-06-30 06:08
先日はコメントありがとうございました。せっかく頂いたコメントなのに、コメント覧を消去してしまってごめんなさい!いたずらコメントがひっきりなしに入ってきたのでやむ得なく閉じたのですよ。。。私も承認制にしようかな、と検討中です。

ミチさんは日本語の先生でらっしゃるとのこと、羨ましいです。娘や夫に日本語を教えようにも、教え方が分かりません。自分の国の言葉って、自分ではよく分かっていても、いざ教えようと思うと難しいですね。まずは自分が勉強しなくては、、と思います。
Commented by Yoshi at 2011-06-30 17:29
とても楽しく読ませていただいています。ありがとうございます。良く出来るお子さんは、やはり家庭環境が大きな要因のひとつですね。もっともアラン君みたいに、環境の良し悪しに関わらず頑張ってくれる人もいますけど。

ところで、よく前をバスで通るんですが、何故か最近日本大使館は日の丸を掲げていないようですね。テロの標的にならないよう、目立たなくしているのか、なんて思っていますが・・・。Yoshi
Commented by agsmatters05 at 2011-07-01 01:31
yamoedさん、あらためて、はじめまして。ようこそ。Make And Bakeの催しの記事、読ませていただきました。またこれから、狭いロンドン、鉢合わせの機会もあるかも、ですね。だんな様、お子様へ、日本語を伝えることは、自然にできることじゃないですよね。覚悟というか、意識して努力する必要があるでしょう。でも、cいつも里帰りをされていたり、夏休みの幼稚園体験入学みたいなことをしていれば、日本語になじむことはできるでしょうが。いろんな方の事例を見聞きしていますが、どちらに向かっても、それはそれで、幸せか不幸せかの分かれ道とは全然関係ないもののようですしね。気持ち次第なんでしょうね、きっと。目標を作ってがんばってください。
Commented by agsmatters05 at 2011-07-01 01:47
Yoshiさん、楽しく読んでくださってるって、それはそれは、どうも。うれしいです。ありがとうございます。
1)家庭環境ーお父さんのこととか、職業とか全然分からないのですが、とても仲良しのご家庭だと言うことはわかっていました。でもそれ以上は???なんです。あまり詮索できないです。いい事のためだとしても、プライバシーフィルターがかかってきますのでね。ここらへんが日本的な感覚(?いえ、自然の興味、好奇心?でしょうか)をストップさせて、異文化環境に従わないと、って自分に言い聞かせたりしてます。
2)アラン君のことービッグニュースがありまして、また号外の号外の号外を書かなければならなくなっています。
3)大使館の旗 ー 私もあの日、大使館のそばに行って、同じ事を生徒たちに言いました。前には旗があったんだけどねえ、って。セキュリティーの理由としたら、分かるような気もしますが。Yoshiさんはあそこをよく通られるんですか?私はたまにしか、年に2-3度ぐらい(?)のものですが・・・
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by agsmatters05 | 2011-06-29 22:12 | Comments(4)

紅茶国で(元)日本語教師(今は退職)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日常の出来事、イギリス風景、たまには料理や本やニュースや出会った人々のことや、家族のことなど。