2011年 02月 06日
今週のアルバムから(「リア王」と「クラス」という映画)追記しました。
節分を過ぎた紅茶国の校庭も、どことなく春めいているような。

(2)
前学期の途中からクラブにやってくるようになった13年生のA君。早口でしゃべるので、何を言ってるのかよくわからない。生返事を返していたら、どうやら、クラブでもっと日本のアニメフィルムを見たい、ということらしい。ひところ宮崎駿ものをたくさん見続けてきたのだけれど、最近はフィルム上映の企画はあまりなかった。蛍の墓のDVDを自腹で買ってきて見せようとおもったら、悲しくて暗いからという理由で何人かのメンバーからリジェクトされてしまった。先日A君がこの(↓)DVDを持ってきたので、どんなものかまず私が家で見てみることにした。

「ブラック ロック シューター」(ウイキペディアの説明を読みたいときは、は左のタイトルをクリックすると飛びます。)という50分ぐらいのアニメ物語。
(3)
そのほか A君はこういう(↓)DVDも持ってきて、私に貸してくれた。私のPCで見ることができるかどうかが問題。アメリカ版なので、どことかを操作しないといけないと言われたけれど、よく聞き取れなかった。問題はA君がみたいというこういうアニメDVDをクラブのほかのメンバーがどれだけ見たがっているかが、不明なことだ。かといって、多数決でこういうアニメをクラブで見るかどうか決めるような問題なのかどうか。???

(4)
このブログによくコメントをくださる Yoshiさんのブログで知った「リア王」。ロンドンのコベントガーデンにある「ドンマーウエアハウス」という名前の劇場で上演中なのだけれど、ここには250人しか入れない。マイケル・グランデ-ジ演出、デレク・ジャコビ主演のこの「リア王」は、芝居の初日前に切符は完売したとか。公費の補助を受けているこの劇場の入場券は25ポンドぐらいなのだけれど、インターネットでは400ポンド以上で売り出されている。当日券が、立見席も合わせて毎日20席ぐらい売り出されるのだが、オフィスの開かれる10時半にそこへ行っても当日券はかえないらしい。それがほしければ朝の5時か6時にそこへ行かないと券は買えないとか。
こうしてますますチケットの入手が困難になると、その作品を見たい思いもますますつのってくるものです。そしてそう思うのはどうやら私一人ではなさそうで。
この日(2月3日、木曜日)イギリス時間で夜6時45分。英国内の映画館だけでなく海外でも、ニューヨークでもカナダでも、おそらく世界中で、この作品が生中継されるのだそうで。インターネットで前もって切符を予約しておき(11ポンドぐらい)、行ってきました。5時に女子校の授業を終えて、ミルトンキーンズから通っている生徒の一人ニコちゃんを乗せて、はるばる行ってきました。

上の写真は、中休み(インターミッションのとき。画面に20分の休憩時間が逆順で表示され。
ところが、ところが、後半が始まってすぐ。

画面が途絶えてしまいました。テクニカル・ディフィカルティーだって。故障なんていわない。プロブレムなんていわない。ごめんなさいとも言わない。よろしくご了承ください。(ご協力)ありがとうございます。ってご挨拶するんだ。
おかげで6時45分から合計かれこれ4時間近くかかってしまいました。
でも、後半も最初からやり直してくれて、けっきょく全部みることができました。
久しぶりのシェークスピア。
やっぱりシェークスピアはすごい!!!
なんという言葉の行列。羅列。氾濫、洪水!
コーデリア(三番目の孝行娘)が黒人女優で、こういうことに慣れていない私は、自分がもともと持っているコーデリアのイメージと重ねるために、かなりの努力を要したことでした。
そういえば、子供のころ、やさしく書き直したリア王の作品を読んで、いとも簡単に老王リアの不遇と、三番目の孝行娘コーデリアの、りふじんな不幸に、すっかり心をうたれた幼いミチの記憶のことをしきりに考えていました。でも、よかった。また見に行きたいです。また見たい、です。
(5)
おまけにもう一つ。昨日の金曜日。
地方のニュースで知ったローカルフィルム。ウインズローという村のコミュニティーセンターで見た映画。
フランス映画で、英語の字幕、でした。

2009年のフランス映画 「the class」 というもの。128分、監督 Laurent Cantet
作者の自伝的な物語を、自分が主役で演じているのは フランソワ・ブガドー (というのかな Francois Begaudeau)という俳優。 多民族(マルティ・エスニック)の生徒が入り混じるパリ校外の中等学校。ここでこのフランス語(国語)の先生が、それはそれは苦労する話。生徒が勝手なことを言いまくる。全然授業にならないクラス。まるでドキュメンタリーのような具合に映画はすすんでいく。音楽もなくて、会話も全部聞き取れないような騒音に混じっている。でも、カンヌ映画祭でパルムドールをもらったんだそうだ。

いい映画でした。教師の苦悩がよくわかる。
一人一人の主張を貫いていくと、かならずそこに摩擦が起こり、善意が善意でなくなったり、正直さが仇となったりするという現実が、この世の中にはいくらでもある。そういう意味で、とてもリアリティーのある映画でした。私も同じ。足りないところがいっぱいある教師。それを補うものは、時間の流れでしかないような、切なくなる映画。でも、だからやってられないっていうんじゃなくて、どこかに希望がありそうな。
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(6)
この頃、よく載せている折り紙の写真は、G男子校で、火曜と木曜の昼休みに集まっているジャパンクラブで撮ったもの。このクラブは実質的にはあまり活動をしてないけど、数人の生徒が毎回集まってきて、時間つぶしをしているような感じ。中には熱心に日本語を勉強するものもあれば、全然関係ないことをしている子もいる。折り紙は、7年生の折り紙博士 サイ君が作ったものをいつも写真に撮らせてもらっている。上の写真はもちろん、カメラ。開くとパシッという音が、なかなかいい作品。
これ(上)もサイ君の作品。かぶと。
ドンマーの『リア王』、映画版でもミチさんを感動させる力があったようで、嬉しく思いました。私の知人の中には、つまらない、という評もありましたが、私は大変素晴らしい上演だと思いました。ただ、白人か黒人かに関係なく、コーディリアは個性に乏しく、あまり説得力なかったですね。
生徒さんが日本のアニメに関心を持ってくれるのは、勉強の動機付けとしては良いでしょうけど、でもアニメの中にはあまり学校にふさわしくないものも多いでしょうし、また世代が違うミチさんには理解しがたいものもあるでしょうから、痛し痒しというところでしょうね。
ところで既にご存じとは思いますが、リージョンの違うDVDを数回見ていると(4回くらい)、日本語版DVDがそのPCで見られなくなるので、うっかりされないようお気をつけて:
http://detail.chiebukuro.yahoo.co.jp/qa/question_detail/q109151760
コーデリアは、なぜこういうキャストにえらばれたのか、がよくわかりませんでした。もう少し、深みのある声、静かにやわらかく話せる人がこの役の持ち味ですよね。ドンマーのコーデリアはすこしシャウトしすぎてたような・・・。それに髪型も、オールアップでは、違うなあとおもわずにはいられませんでした。そこへいくとゴネリル、リーガンは存在感のあるいい役者(女優)たちだなあと思いました。
シェークスピアをつまらないという人は、シェークスピアの饒舌さ、アクションではなくすべて想像の世界の言葉のパワーについていけなくなった(ついていきたくなくなった)人ではないでしょうか。あれだけのスケールの古典がしかも現代性をふんだんにからませながら展開される、ってやっぱりすごい、と思わずにはいられませんでした。
そうですか。新解釈、先端的な演出、観客をおどろかすような演技(個性)でないといけませんか。あのかたくなで頑固なコーデリア、朴訥で無口で、しかも、賢いコーデリア。少なくとも上の姉娘二人と比べて親への思いにあふれていて何もしゃべれないコーデリア。やっぱりこちら(=私)の感情移入ができやすいコーデリアのほうが、楽しめたろうになあ、、、なんてないものねだりでしょうか。ほかの役者のほかのコーデリアを見てみたくなってしまいます。
イギリスではミチさんがご覧になった「リア王」のように演劇やバレエなどの舞台を映画館で上映してくれるのですね。私も舞台観賞が好きなのですが、劇場までの道のりが遠かったりチケットの値段がお財布に優しくなかったりすることが少なくないので、こういうシステムとても良いと思います(笑)今度近くの映画館のプログラムをチェックしてみようと思います。システムトラブルは避けたいですが、日本でもこういうシステムがあると地方在住の身としては嬉しいのですが、採算とれないでしょうね、きっと。
らきすた、アニメ好きの友人から見せてもらったことがあります。なんていうか、もともとアニメとかコスプレとかゲームに詳しくないと知らないような話題や表現が出てくるので、教室でみんなで見るには適切ではないかもしれませんね。私は見ていないのであまり適当なことを言ってはいけないと思うのですが、最近ジブリで映画化された「借り暮らしのアリエッティ」というアニメはイギリス人作家のメアリー・ノートンの小人の冒険シリーズをもとにした作品だそうですので生徒さんたちにとっても親しみやすいかな、と思ったりもしました。
the classという映画、面白そうですね。教育は私が携わりたいと思いつつも踏み込むのがためらわれている分野なので、内容やテーマに心惹かれました。いつ入手できるかは分かりませんが、ぜひ見てみたいです。素敵な情報、ありがとうございました。
評判のたかい劇場の作品が、ライブで映画館で見られるなんて、初めて知ったことでした。
先日オデオン座で映画をみていたら、オペラ「カルメン」の劇場中継をやはり映画館で見られるとか。予告編はとてもすばらしそうででしたけど、残念ながら、平日の午後で、仕事を休むわけにはいかず、割愛せざるをえません。
Uさんも、またいろいろな作品を鑑賞されたら、またブログの記事にして、乗せてくださいね。楽しみにしています。
ラキスタはあきらめて、「時を翔る少女」のDVDを来週は生徒達に見せる予定にしています。アリエッティも、チャンスがあれば見せてあげたいと思っています。ほかにいい日本の映画、アニメなどがあったら、またぜひ教えてくださいね。おねがいします。
the class というフランス映画、なかなかよかったです。どれだけ一般に普及しているのか分からないのですが、アカデミーの外国語映画賞の受賞を惜しくも逸した作品らしいです。DVDで見る価値は大有りと、おもっています。


