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紅茶国C村の日々

19(水)、ロンドン行き (ABCアワーズ)

先週末の話題を「料理と映画」としたのですが、まだ映画のこと、書けていません。
明日の日曜日、たぶん「ブラック・スワン」を見に行こうとおもっているので、その時にまとめて、先週の土曜日に見た Conviction という映画のことも書こうと思っています。(予告)

でもって、表題のロンドン行きについてですが。

紅茶国の中、高校生は、GCSEとか、GCEとかの全国規模の試験を受けることで、学校を卒業していきます。学校のカリキュラム全体が、ほとんど、この試験を受けるための勉強のカリキュラムになっているわけです。それが、いいことが悪いことかは、いろいろ意見があることでしょうが、一人一人の教師、生徒は、いまのところこの制度を避けて通るわけにはいきません。

中学生が受けるのがGCSEと呼ばれる試験なのですが、日本語のGCSE試験は、まったくの外国人中学生が週1時間の勉強で2年間で受けるには、やさしい試験ではありません。ひらがな、カタカナを覚えてそのあとで、漢字も200字を覚えなければならなくて、試験は、読み、書き、聞き、話すという4技能をそれぞれ別々に受けなければならないようになっています。

でもって、このGCSE試験というのは、いくつかの大きな試験作成団体(会社組織=イグザム・ボードと呼ばれている)が作っていて、学校単位で、どの科目はどの試験会社の試験を受けるということを独自に決められるようになっているわけです。

日本の事情に合わせて言えば、入試のセンター試験が2-3種類あって、どれを選ぶかは個人や学校の自由になっている、というようなものでしょうか。

ただし、日本語は エデクセルという組織(試験会社)しかやっていません。

まわりくどい話をしていますが、エデクセルのGCSE日本語試験以外に、日本語の資格試験を受けさせてくれる団体はあるのか、ないのか、というと、表題のABC アワーズ という会社(団体)が、日本語の資格試験をしてくれる、ということが最近わかりました。その説明会が、19日(水曜日)、ロンドンのジャパンファウンデーションでありました。これは、このABCアワーズ会社の主催によるもので、費用もだしてくれる、とか。

というわけで、いつものユーストン → タビストックスクエア → ラッセル・スクエア (ジャパン・ファウンデーション)に日帰りで行ってきました。

まずは、ユーストンの駅。
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歩きながらシャカシャカ撮るので、ピンボケてる。

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やっぱり都会の空は直線で区切られてる、んだ。

そして、いつもの、ガンジーさん詣(もうで、と読みます→メグに。)
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この銅像は、
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というところにあります。

でもって、一日缶詰になっていたイベントですが、このABCアワーズと呼ばれる、資格がどうにも一口で簡単に把握できない、複雑で、一筋縄でいかないものだということが、なんとなく分かった、というところで、一日が終わったような気がします。

ABC アワーズという資格は、美術、育児、栄養、健康、カウンセリング、ケイタリング、等々職業上の数々の資格に加えて、18の言語の資格も出してくれるとのこと。 日本語に限っていえば、初級(エントリーレベル、と呼ばれる)から、レベル1、レベル2、レベル3まであり、各レベルがそれぞれのユニットに分かれていて、このレベルのこのユニットでは、こういうことができなければならない、というルールというか条件が決められているのでした。そして教師がその条件に合わせて問題をつくり、生徒にやらせて、その結果を会社に報告して、査定をうければ、各受験生の資格が認められる、というわけです。

自分で問題を作って、自分で採点して、それで、資格を与える、って言うわけですから、これは、一見とてもやりやすいように見えるわけですが、果たしてそうなのか???

あと、費用の問題。個人で簡単に申し込んで受験できる、というのではなくて、学校が登録費用を出して、登録し、受験センターとなり、さらに一人いくらという受験費用を払わなければいけない、というわけです。

すぐ簡単に、生徒にこれとこれを勉強すればこれこれの資格が取れる、というようなわけにはいかないことが分かりました。

簡単なことじゃない、ということが分かったのですが。
歯切れが悪い記事だこと。
具体的に試験問題を見るのが一番いいのでしょうが、これが登録するまでは公表されてない、とのこと。
ふう。いたちごっこだ。

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ジャパンファウンデーションの図書室から、江国 香織、星 新一の文庫本を借りてきました。オッ君が受けるGCE試験の作文問題の選択課題図書になっているので。

江国香織の「デューク」、星新一の「特許の品」、芥川龍之介の「鼻」、有島武郎の「一房の葡萄」などが課題図書になっています。オッ君はあまり文学好みではなくて,ドイツ語はできるけど、あとは経済、社会、ビジネスのほうが 強そうなのです。これはまた日をあらためて別の記事で・・・。
Commented by Yoshi at 2011-01-25 18:44 x
ミチさん、こんにちは。

上で書かれているテスト、変なテストですねえ。会社は労せずして、いいとこ取りばかりのように聞こえますが・・・。日本語の試験って、日本語能力試験意外に少ないんでしょうね。私の昔の日本語教育の同僚は盛んにBJT(ビジネス日本語能力テスト)がこれからは大事な試験と言っていましたが、でも日本にいる大学生以上でしょうね。比較的安価に受けられて、自分の能力が点数で出るような、英語でいうとTOEICみたいな試験が出来ると良いですね。X級の合否、というタイプの試験では、ある級で何度も受けて落ちているうちに嫌になっちゃいますし。点数で出て、前回より少しでも良くなった、と言えるようなテストがあると良いですね。Yoshi
Commented by agsmatters05 at 2011-02-01 07:30
Yoshiさん、コメントのお返事おそくなってしまいました。こちらの人は、労せずして利をあげるのがうまい(!?)。けっきょく、試験(資格)の水準をしっかり作っておけばあとは、ご自由にどうぞ、ということなんでしょうか。これが語学だけでなく、さまざまな科目、実務の分野まで扱う資格認定会社(あるいは、団体、組織)なんですよね。そして個人で受けさせてくれない。学校がまとめて登録しないと、受けられない。それでもって資格にハクをつけようとしているかのように。安売りをしない、だからあまり受けたがらないでは、悪循環になってしまいますよね。
by agsmatters05 | 2011-01-23 10:12 | Comments(2)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

by dekobokoミチ