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紅茶国C村の日々

23(金)モックオラル

隔週の金曜日は休みの日なんですが、試験が近づいているとなれば、休みともいってられません。なにしろ、『試験という錦の御旗・ニシキノミハタ』は紅茶国でも威力が大きいです。水戸のご隠居の印籠と同じようなもの。生徒の一生を左右しかねない記録となるからです。もちろん大学入試にもかなりの割合で影響してきます。

日本で受験地獄といわれている状況は、こちらでも同じです。ただし、1回きりの筆記試験で結果が出るような地獄ではなく、それこそ構造的に、中学、高校の数年間(GCSEは受験科目を決めて、受験するまでに2年間)すべてのカリキュラムが試験科目中心に組み込まれて、一人一人の時間割が作られ、毎日の授業や宿題がその試験を受けるための積み重ねとして構成されているので、地獄以上に試験勉強そのものが現実になっているわけです。

今日(これを書いているのは翌日=土曜日なので、本当は昨日)は、今年GCSE日本語試験を受ける日本語教師ミチの生徒10人のうちの3人が、空き時間に、スピーキングテストの予行練習をすることになりました。メオちゃん、モウちゃん、そしてジラ君。3人とも、口頭試験の予想問題に対する自分の答をだいたい一通り下書きして提出してきた子たちなので、10人の中では一番進んでいる子たち、といっていいでしょう。

この口頭試験は5つのトピック(話題)、つまり、
(1)家、家庭、日常生活
(2)国内と国外、旅行、天候、
(3)趣味、社会生活
(4)メディア、娯楽、若者文化
(5)教育、学校、職業

のそれぞれにつき、およそ20-25ぐらいの質問文が、サンプル・クエスチョンとして試験作成組織(イグザムボード)から、そして過去問からも与えられています。

たとえば、『あなたのしゅみはなんですか?」という質問に答えられれば、この質問は上の(1)や(2)や(3)や(4)の質問と重なってくるわけです。

『せんしゅうのどようびにどこかへいきましたか?」という質問は(1)、(2)、(3)、(4)のテーマにふくまれてくる、というわけです。

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この試験は、一人一人、録音して、テープを試験会社に送ります。一人10分前後の(最高12分まで)の録音時間内に、3つのテーマについて、会話を交わさなければなりません。そのうちの一つのテーマは生徒が選ぶことができるのですが、あとの二つのテーマはどのテーマになるか、生徒にはわからないので、5つのテーマを全部答えられるように準備しておかなければいけません。最初にじぶんで選んだテーマで1分間のスピーチをするように決められています。

メオちゃんは、ペットについて(トピック1)、モウちゃんは好きな映画やテレビ番組について(トピック4)、そしてジラ君は大好きなアニメについて(トピック4)、それぞれ前もって1分間スピーチの原稿(下書き)を書いてきました。それを添削して送り返したものを、彼らは覚えこまなければなりません。小さなメモ用紙に絵を書いて持ち込むことは許されているのですが、3人とも、メモ用紙がなくてもこの1分スピーチをだいたい覚えてきていました。

スピーキングの試験日は、女子校が来週の水曜日(28日)、男子校は5月11日の火曜日、となっています。(これは各学校=試験センターよばれる、が決めることになっています。)女子校のほうが口頭試験の日付けがおしせまってきています。女子校の受験生は4人で、あとの一人は月曜日に模擬練習をするよていですが、最後の一人、エバちゃんは、オランダで立ち往生していて、まだ全然スピーチの原稿も予想問題回答文もできてないので、おそらく28日の試験はできないでしょう。すべての口頭試験は5月15日までに済ませないといけないことになっています。

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さて、ここからが今日書きたかったこと。:D

この日、モック(模擬)オラルをやった3人のうち、アニメおたくのジラ君。もう爆笑の連続でした。

「ふだん、よる、いえでなにをしますか?」
「ねる」

「おとうさんはどんなかたですか?」
「あくまのようなひとです。」

「きょねんのなつどこかへいきましたか?」
「べっどへいきました。」

「どうやっていきましたか?」
「つかれたあしで、あるいていきました。」

「どんなアニメがすきですか?」
「むずかしいしつもんです。すきなアニメがたくさんあります。たとえば、蟲師とか、ラッキースターとか、xxxx(私の知らないマンガの名前ばかりあげて)xxx です。」

採点官をきっと笑わせる録音ができること、疑いなし、です。


夜、ミルキンのブリッジ。いっぱい失敗したけど、とってもめずらしい 6Diamond - ダイヤの切り札で場札を12回取りますよ、という宣言(ビッディング)をして、そのとおり実行できた!920点の得点でした。逃がした魚はでかい、じゃなくて、たまにホームランを打ったひとがその話ばかりするようなものですが(笑)。

Commented by marri at 2010-04-25 14:37
モック(模擬)オラルの様子可笑しくて笑っちゃいました。
でも、こちらではこんな回答直されるんじゃないのですか。
こういった経験が無いので解からないのですが回答としては変な答えですよね。
十人十色とは・・・よく言ったもんですね!
Commented by agsmatters05 at 2010-04-25 19:24
marriさん、そのとおりなんですよ。模擬だったので、大笑いしておきましたが、もちろん、訂正しましたよ。「ねる」じゃなくて、「ねます」といいなさい。お父さんが「あくまのよう」なんて、もってのほか、「やさしい」とか「きびしい」とかいいなさい、とね。ジラ君のジョークはとても冴えていますが、いざ試験の本番になったら、ふつうの言葉でしゃべってくれることを願っています。あと2-3回個人練習をするつもりですが。
Commented by Yoshi at 2010-04-25 20:56
ミチさん、

爆笑ですね。「悪魔のような彼女」なんて昔の映画にあったような気がするのですが、「あくまのようなおとうさん」とは!でも、こうしてスピーキングの試験を手間をかけてするなんて、イギリスの試験制度には良い点もありますね。ボランティアのお仕事、色々と大変ですね。こういう事は無休なんでしょう?ご苦労様です。Yoshi
Commented by agsmatters05 at 2010-04-26 02:08
Yoshi さん、ええ、無休で、無給なんです(笑)。でもね、教師業は人間相手で、生徒の成長を見るのは楽しいことだし、試験の結果はこちらの責任でもあるので、ついつい、時間で割り切るわけにはいかないです。あわよくば、いえ、願わくば、どうか生徒がいい成績をとってくれて、それがこちらの給料に跳ね返ってくれますように、おっとっと、それはないです。つい筆が、指が、冗談が、走りすぎました(笑)。
Commented by Yoshi at 2010-04-28 00:44
ミチさん、失礼しました。私の前のコメントの「無休」は、おっしゃるとおり「無給」の打ち間違いでした。ところで、他の先生は、ミチさんみたいにボランティアで色々やったりしないんでしょう? あなたはやり過ぎです、と言われたり、煙たがられたりしませんか。

日本語をこちらで教えるって、とても良いお仕事に見えます。フランス語とかドイツ語だと、まったくいい加減な気持ちで選んだ生徒が多いでしょうけど、日本語はマイナーだし、皆難しいと信じているので(確かに欧米人には難しいし)、それでも選択するのは、アニメでも映画でも具体的に興味を持った上で選んでいる子が多いでしょうからね。もうすぐ井上ひさし作、藤原竜也、小栗旬主演のMusashiがロンドンのバービカンに来るんです。チャンバラが沢山あるようだから、若い子にもきっと面白いに違いない。ロンドンだったら見せてやりたいなあ。

生徒達は、映像以外に、現実の日本人との交流はあるんでしょうか。 Yoshi
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by agsmatters05 | 2010-04-24 22:51 | Comments(5)

紅茶国で(元)日本語教師(今は退職)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日常の出来事、イギリス風景、たまには料理や本やニュースや出会った人々のことや、家族のことなど。
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