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紅茶国C村の日々

3(木)今日も一日たっぷり仕事でした。

朝、最初のレッスンは 
13年生の JH君。個人授業です。時間割には入ってなくて、言ってみればボランティア授業です。 JH 君は1年半前の11年生の夏、GCSEの日本語試験を無事Aスター付きで終えた成績優秀な生徒です。(もちろん、オックスブリッジレベルの生徒。)1年ほどのブランクの後で、個人メールを書いてきて、エジンバラ公アワード(下のMORE で一部説明)に挑戦したいので、日本語を教えて欲しい、とたのまれました。それなら、日本語能力検定試験をうけたらどうか、とすすめたわけです。そして、2人で細々と、このプロジェクトJH を続けてきたわけですが、なにしろ、日本語の授業をしなくなって、ほぼ2年。JH くん、いろんな単語をすっかり忘れてしまっていて、過去問の正解率があまりかんばしくなかったのです。いよいよ3日後の日曜日(6日)、SOAS(ロンドン大学アジア、アフリカ学部)で、今年度2回目の日本語能力検定試験が行われることになっています。

うーん、JHくん、頑張ってほしい。グッドラック!幸運を祈る!

うまく行けば、第2、第3の 日本語能力検定試験受験者を G校、H校からも生み出すことができるではないですか。(ちなみに、余談、脱線ですが、3年ほど前の卒業生の一人L君は今東京で 1級をうけるために頑張っているそうです。先日、とっても上手な日本語で長い長いメールをくれました。)

休み時間には
これまで集まったクリスマスカードの整理をしました。
一人3通ずつ書かせたのですが、そのうちの1枚はコピーをとっておくことにしました。本人の力を見るためにも、将来の参考にするためにもいいとおもってからです。二つの学校で合計65人ぐらいになりました。13歳から17歳までの男女。例外が2人(20代)います。沖縄と、長崎は確実に決まっていて、あと一部は松山、一部は千葉、そして、残りの一部をに送らせてもらうかどうか、ってところにいます。

次のレッスンは13年生。

この四人。来年6月のGCSE日本語試験を受けるというのに、なぜかとってものんびり、おっとりしている。一人だけ、十分力をつけている子がいるけれど、後の3人がどうも気合がはいっていない。2008年の読解の過去問をしようとしたけれど、そのための語彙プリントの勉強を家でしてきてくれない。というわけで、今日はその漢字の勉強。2008年の読解問題に出てくる漢字の言葉を一つずつ、紙に書き出してもらった。半分どころか、4分の一ぐらいしか消化できなかった。来週の火曜日には、テストをするから、必ず、読んできてね、と何度も念を押しておいたのだけれど。A君のクリスマスカード、済み。あと二人、あしたかならずメールボックスに入れておいてね、と言っておいた。

昼休みクラブ
亜蘭君と JR 君は相変わらず、丁々発止の しりとり合戦。J 君は 「つ」で終る言葉を集中的に敵(亜蘭君)に浴びせて、亜蘭君を「つ」攻めにしていて、面白かった。ふたりとも、ようやる。N君はあいかわらず、文法の語形変化にこだわって、形容詞の肯定、否定、過去形、過去の否定形、仮定法現在、過去はなにか?と質問攻め。この N くんの知識欲というか、日本語学習熱って、すさまじいものがあるんですよ。自分の興味に集中的にしがみつく、その態度は、どう考えてもハンパじゃないんです。彼のこの日本語学習熱はいつまで、どこまで、続くのか、できるだけ支えてあげたいとは思うものの、どこまで続くのか、先は読めないです。

亜蘭君は、ミチがおもったとおり、憂鬱と言う言葉を自分のものにしてきた(誰もそうせよと言ったわけではないのに。)と思いきや、うつ(鬱)と言う字が 2画足りなかった。それは 上の部分と下の部分をつなぐ、平べったいワの字。念のため、この鬱という字を拡大してみますね。



ヒントをあげて、上としたの部分の間に入る線、といったら、亜蘭君すぐ思い出してくれました。

だいたい、「涼宮ハルヒの〇〇」シリーズをミチに教えてくれたのはこのクラブの子達で、私はこのことに特別、そしてつくづくと、感謝をしなければ、とおもっとります。夕べ、ユーチューブで、このアニメの主題歌を一つ、二つ聞いて、その調子っぱずれのうたと曲に、そうか「時代は動いているんだなあ」とか、「こういうのをオーサムっていうのか」とか、一人認識を新たにすることができた クラブオーガナイザー・ミチなのでした。

午後の授業、12年生。
このクラスは、日本語2年目の子と1年目の子がいて、同じ教材をするのがとってもやりにくいのですが、そして、どちらの興味ややる気も刺激しながら,進めていかなければならないので、とっても教材選びに苦労するのですが、そしてこれまでは、去年からいた子が習ってなかった漢字をやってきたのでなんとか両方一緒にやれたのですが、今日はハタと迷って、困ったため、火曜日のプレゼン・ファイル「私はだれでしょう?」をまた使うことにしました。オバマはほぼ全員正解。わたしのうちはアメリカのワシントンです。だけで、ほぼ皆バラクオバマと答えていました。(答は紙に書いて、だまって手を上げることになっているのです。)タイガーウッズ(じゅうしょはフロリダ、くるまはキャデラックなど)も、スーパーマン(クリプトンからきました。なまえはカル=エルです。)も全員わかったのですが、けっきょく プリンス・チャールズが分かったのは一人だけでした。ハリーポッターを親の名前(ジェームズと、リリー)だけで言い当てたのは、D君ひとりだけでした。

このクイズは、ひらがな読み、かたかな読みの力が必要で、これが読めない子はどんどんクイズからとり残されてほかのことを始めたりするこもあらわれたり、でした。

わたしはランドローバーと、バーバリーと、トワイニングがすきです。ファーストフードがきらいです。
なぜか、この二つの文章から、王室を連想するらしく、「私はこどもがふたりいます」という文を読んでも、なおも、クイーンエリザベスと答える生徒がいたのには驚きでした。女王に何人子供がいるかなんて、紅茶国の男子高校生はあまり興味の対象ではないのでしょう。次には、ルーニーとか、ベッカムとか、クリケットのキャプテンとか、ジョニーウイルキンソンとか、生徒の一人が間違って答えた ケイト・モス とか、ロックやポップスやファッション界の人を材料にして、この問題をつくってみようかなあ、なんて思わされたことでした。
でも、こういうクイズ形式の問題は生徒の興味を刺激しやすいみたいです。特に、英語名がカタカナで書かれているのを見ると、キャデラックとか、クイディッチとか、ぼくのがっこうはホグワーツ です、なんていう文をみると、それだけで、生徒の顔の表情が大きく動く(喜ぶ)のがよく分かりました。もっともこちらのねらいは、それをスイスイと読みこなして、英語の単語と結び付けて、どんどん正解を答えてほしかったのですが。

放課後、8,9年生(女子校)
今日は女子校の9年生が3人ほどドイツへの研修旅行で欠席だったので、いつもよりちょっと静かでした。男子4+1人。女子、5人、計10人のクラスでした。みんなそれぞれ思い思いに、別々のことを勉強していました。まだカードをやっている子、自己紹介の単語をひらがなで書いている子、日本語学級の11から12へとどんどん進んでいく子と。ミチは机から机へ、蝶のようにひらひらと(というわけにはいきませんが)せっせと走り回って、個別に生徒の質問に応じていく事にしています。ひとりが終ると、だいたい教室のほかの場所から別の子がしっかりと手を上げて待っている、という感じです。それはそれは忙しいのですよ。この時間は。でも、興味をもって、自分で答を見つけようとする生徒達の向学心というか、勉強態度には、とても助けられます。一人二人、私がまわっていって、どうなってる?と聞くまでほかのことに気をそらしている子もいるのですが、あまり厳しく叱ったりはしません。なんてったってこれは放課後の学習塾みたいなもので、続けてくる事に最大の意味があるとおもうからです。やれ宿題、やれテストというようにプレッシャーをかけると、クラスはどんどん小さくなっていくとおもうのです。

というわけで、一日たっぷりと働き、真っ暗な時間に。カーラジオのバッハを聞きながら運転して帰宅しました。今日も一日、おつかれさま。明日、金曜日、二つの授業がはいっています。クリスマスカードも週末には荷造り、発送を終えたいとおもっているのですが。









Duke of Edingburgh’s Award(オーストラリアの学校のサイトから引用させてもらいました。)
ウェブサイト (http://ngeneration.hp.infoseek.co.jp/high-school.html)
    
元々はオーストラリアの宗主国であるイギリスで始まったもので、14歳から25歳の若者を対象に自分   たちの協調性・自主性・柔軟性を身に付け、自信や自尊心を高めるのが目的です。そのために以下の   4分野の課題をこなさなければなりません。
      ・Service : コミュニティーサービス
               自分の選んだ職場で段階(ブロンズ・シルバー・ゴールド)によって、一定期間働き
               ます。
      ・Expedition : 遠征・旅行
                 キャンプなどでサバイバル技術を身に付けます。
      ・Skills : 文化社会的技術
              文化的(楽器・工芸・言語)活動を一定期間行います。
      ・Physical Recreation : スポーツ技術
                        スポーツ技術を磨きます。

アワードにはブロンズ・シルバー・ゴールドの3つの段階があり、ブロンズは14歳から、シルバーは15
歳から、そしてゴールドは16歳からで、ゴールドになると、クリアする条件が厳しくなります。この課題を
こなすと、内申書にこれが記され就職活動などで有利になるらしく、多くの学生が挑戦しています。
学生たちは、A$36で手帳を購入しそれぞれが自分で計画を立てて実行し、監督者(コミュニティー サービス先の社長やスポーツのコーチなど)にサインを貰います。私の幼稚園にも時々学生さんが
来ます。
by agsmatters05 | 2009-12-04 05:39 | Comments(0)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

by dekobokoミチ