2019年 07月 03日
テオ君のことを
marriさんにお伝えしたかった。marri さんに聞いてほしかった。
marriさんと一緒にこのビッグ・ニュースを喜び合いたかった。
毎年一回、紅茶国のセカンダリー・スクール(中学、高校レベル)で日本語弁論大会が開かれます。
ALL(Association for Language Learning, 語学連盟)とでもいうのでしょうか、
英国中の外国語教師(教育)の団体があって、
そのなかの日本語委員会(Japanese Language Committee)と日本財団(ジャパン・ファウンデーション)が共同で主催するものです。
三つのレベルに別れていて、12,13,14歳のキーステージ3と呼ばれるレベルと、GCSEを受ける前の15,16歳レベル(キーステージ4)と、 GCSEを受けた後の17,18歳レベル(キーステージ、5)。その中で一番難しいのはキーステージ5で、Aレベルを終えたか終えないくらいの高校生が4-5分のスピーチをして、質問者の質問に答えるという最後のレベル。
これには、今まで私の生徒たちの中では、Aレベルまで行った子(生徒)が少なかったので、
ロレンちゃんがこのレベルで2位になっただけでした。
(これは以前のブログにシリーズ物で詳しく書いてあるけど、今は過去ログの検索をサボります。あとから付け足すかも)
今年は初めてオックスフォード大学の,ニッサン・インスティテュートでした。
テオ君はキーステージ3でも、4でも、優勝したことがあるので、今回は最後の仕上げ。
優勝すれば日本行きのご褒美がもらえます。
テオ君のスピーチは「日本人とは」というものでした。
国際結婚をしたり、海外移住をしたりしている人たちの国籍はどうなっているか、
ミスユニバース・ジャパンの宮本エリアナさん、
テニス・プレーヤーのオオサカ ナオミさん、
そして故ドナルド・キーンさんの例を取り上げて、
これからますます多くの日本人のDNAがインターナショナルになっていくのでは、というようなお話でした。過去6年間日本語を勉強してきて、日本が好きになり、日本に行きたい、日本に住みたい、日本人になりたいという希望を持つようになったけれど、はたして私は日本人になれるのか?
将来への希望は、生まれが日本人でない人たちをも、
日本(人)が大きくて暖かい心で受け入れてほしい、という話でした。
イギリス中で、今年は19の学校から70余名の応募(キーステージ、3,4,5合わせて)があったそうです。その中から各ステージで6人ずつ最終選考者(ファイナリスト)が選ばれて、この日の本大会が行われました。
キーステージ5の6人はみんな立派なスピーチをしていました。でもテオ君のスピーチと、話し方と後の質問に対する答えは、本当によどみなく、すらすらと上手にできていました。
(これについては、この記事の続編を書いてみたいのですが、今は時間がないので省略。)
あとでトイレで鉢合わせした審査委員長のMG先生におたずねしたところでは、
満場一致の判定で、テオ君の場合はとても審査が楽で、すぐ決まった、とのことでした。
ここまでくるのにいろいろありましたが、原稿を書いて、録音を主催者に送り、ファイナリストに選ばれたという連絡をもらい、2,3回練習もしました。
もちろん私はテオ君の学校から退職しているので、ヘルプはすべて、ボランティア。
でもこれはとてもやりがいのあることでした。テオ君も日本に行きたいし、
私も何としてもテオ君を日本に行かせたかった、行ってほしかった。
これ(↓)はG学校で、ある日の昼休みに、練習をしたものでした。
6月のはじめでした。この時はまだ全部原稿を覚えてなかった。
それに彼の原稿はちょっと長いので、時間内(5分)におさめるために
早口でしゃべらなければならず、それが大変でした。
とにかくテオ君は言葉の才能があふれている青年です。
ほとんどぺらぺらとしゃべりますが、自分で覚えた言葉ばかりです。
いろんな言葉を自分でインターネット、ユーチューブ、アニメなどで覚えてくるので、
私はただ、使い方の間違いを時々正すだけ。
テオ君のスピーチの中に、
「国籍と人種の交差する地点はどこにあるのでしょう?」という文章があるのですが、
これはどこかの歌の文句なのだそうです。
というようにテオ君から新しい日本文化(流行語)を教えてもらうこともよくありました。
このブログには、テオ君からは、彼について何をどんなふうに書いてもよい、
という許可をもらっています。
実は、スピーチが始まる前からテオ君とお母さんはこれ(↓)を持ってきてくださいました。
まだ結果がどうなるかわからないのに、これを私がいただいていいの?と思いました。
「じゃあ、優勝したら、これをテオ君にあげるね。」と話していたのですが、
結局、「あげる」と言っても受け取らなかったので、
私も彼の優勝がうれしかったので、ありがたくいただきました。
世界中の国々で高校生の日本語弁論大会に勝ちぬいてきた生徒たちがまた愛媛で弁論大会をします。
テオ君もスピーチを発表するそうです。
ヤッホー! 松山のみなさあーん!
テオ君に会ってくださーい。
私の名前を出してもらったら、テオ君、大喜びするとおもいます。
marri さんと行き会って話ができたら、どんなに楽しい会話ができたことか、と思います。
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by agsmatters05
| 2019-07-03 08:34
| イベント
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