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紅茶国C村の日々

9(日)おかしなこと三つ。(どうでもいいことばかりだけど。)

(1)おとといの金曜日、5時過ぎに仕事を終え、テスコでティッシュなどを買い込んで家に帰ると、6時半すぎだった。ほとんどあたりは真っ暗。風邪のぶり返しで、そのままベッドに入り込みたいような体調と心境だった。それでも、着替えをして、買ってきた物を所定の場所に収めたり、なんやかや、こまごましたことを整理していたら、1週間前にオックスフォードに行った時のカバン(リュック)の中から、投函したと思っていた封筒が出てきて思わず悲鳴をあげてしまった。緑茶の国で支払っている生命保険の引き落とし銀行を変更するための書類入りの封筒で、10月中には投函しなければならないものだった。こりゃたいへんだ、どうしようってわけで、暗くて寒い外へ出かけていく服装にまた着替えて、とにかく近所の郵便ポストまで歩いて手紙を出しに行くことにした。かれこれ37度か8度台の微熱を感じながら、しんどいけどこれはしかたがない。あしたは土曜日。土曜日の郵便物の収集は朝8時ということになっている。うん、それに間に合えば、来週の前半には四国に着くだろうから、と。

(2)郵便ポストまでは家を出て、右に行っても左に行っても行ける。ただし、右に曲がると明るくて広い通り。左は暗くて,塀と塀にはさまれた細い道。ただし、距離的には左の細い道のほうが半分よりもっと近い。歩いてほんの2-3分というところ。でもって、塀と塀の間の細くて暗い道をとぼとぼと歩いていたら、突然目の前の塀の一部の木戸が開いて大きな犬が2匹、バ-ッといきおいよく飛び出してきた。とっても大きな犬たちだった。細い道なので、真ん中を歩いていたミチも、こちらへ向かっていきおいよく突進してくる犬たちを目の前にしてドッキリ、ビックリ、仰天。いそいで塀にしがみつくようにしてわきに寄った。一匹の犬が走りながらミチのほうに近寄ってこようとしたので、おもわずこんな声がでてしまった。

Don't! Please!

Don't! というのは、つまり、 Don't come near me! のつもりだったのだけれど、そこまで考えて、文を終わりまで言うほどの時間もないくらい、一瞬のことだった。

すると、そのすぐ後で、同じ木戸から人(男性)が出てきた。犬の散歩ということが、それでわかった。その男性は犬に注意させる声かけをしていたかもしれない。あんな大きな犬を2匹、紐をつけずに走らせたら、犬たちはかなりの距離を勝手に走っていくことだろう。通り過ぎた後で、ミチはあえて一言、
Good to see you!
(あなたがでてきてくれて)助かったわ、というつもりのコメントを背中で遠のいていく人に向かって、言わせてもらった。

その人(男性)は笑っていた。だいたい、暗闇なんだから、お互いの顔もよく見えないのに、Good to see you=あえてよかった はちょっとおかしいかも。だけど、要するに、いわんとすることは、通じたと思う。あなたが出てきてくれてよかったわ、といいたかったのだから。

(3)これは脱線だけど、しばらく前に、近所の農場で飼っている羊が犬にやられて(噛まれて)農場主が警察を呼び、近所にパンフレットを配ったりしていたことがあった。あんなに大きな犬が夜中に牧場をいきおいよく走り回ったら、羊もたまらんだろうと、今にしてちょっと何かがわかったような気がする。あのとき、警察や近所のうわさでは、C村の近辺に住んでいるジプシー(住所不定の移動してまわる住人たち)を疑っていた。ジプシーたちにとってはまったく迷惑な話だったろう。なんでも最初に疑われてしまうのだから。これは、あきらかに差別だ。

(4)おかしな話はこれで、終らないのです。続きが2件ある。でも、一つは、おかしくもなんともないことで、あの時から実はいつも使っている、黒い紐を首に回して、いつもクビからたらして使っている眼鏡(老眼鏡)をなくしてしまった、ということ。昨日の土曜日も一日中探し回ったけど、愛用の眼鏡がきれいさっぱり、金曜の夜から Disappear 消えてしまった。おかしい。風邪でアタマが変になっている=朦朧としているせいで、とんでもないところにさっと眼鏡をはずしてしまいこんだフシがある、と思ってゴミ箱も、ベッドの下も、ポストに行った時着ていた服のすべて、ポケットから袖の中まで、あちこち探し回っているのですが、まだみつかってないのです。ミチの老眼鏡は、A市の図書館で売っているほんの2-3ポンドの安物で、それに肩から紐をかけて使わないときは胸にたらしているものです。これまでに10や15の眼鏡は壊して次の新しい眼鏡に替えてきたので、仕方ない、予備の老眼鏡を昨日から使っています。ちょっと度が強いのか(2倍)、ピントが合わなくて頭痛を起こしかけているのです。ま、それはともかくとして。

(5)おかしなことの最後。これは、結末はハッピーエンドです。というわけで、土曜日の朝、もしかして道に眼鏡が落ちているかもしれないと思って、前の夜郵便ポストまで歩いた道をもう一度歩きなおしてみました。眼鏡は誰かに拾われたのか、最初から道に落とされなかったのかはともかくとして、どこにもみつけることはできませんでした。ポストまで行って、同じ道を歩いて帰ろうとしていたとき、その時、実は はた、または、ふと気がついたのです。

「もしかして、ゆうべ投函したあの封筒、あたし、切手貼らないで出しちゃったんじゃないか」って。「ゲー、どうしよう。あああ、あれ、どうなるんだろう。」

(6)うろ覚えながら、封筒の裏に自分の住所を書いた小さなシールを貼っておいたようなきはするのですが、差出人の名前は書かなかった。それはたしか。紅茶の国では、郵便物に差出人の住所や名前を書かないことが多い、です。会社などのダイレクトメールはそうでもないですが、個人の封筒は白い封筒のまま誰から来た手紙かはあけて中をみるまでわからないことが多い、です。あああ、どうしよう。こまったな。朝の8時に収集されているはずだから、郵便局に電話してみようかしら。でもどこの郵便局にすればいいの?かれこれ10年ぐらいは住んでいることになるこのC村暮らしですが、紅茶の国は組織体というものが、とってもわかりにくくなっていると思うのです。自動車免許の書類はウエールズに出すし、ロンドンのバークレイの口座でも、手紙はまとめてレスターから来るし、家に配達されてきた荷物を受け取る人がいないとき、取りに行かなければならない場所は、ルートンのほうへ行く途中の町だし、何しろ、郵便局の区分けがわかりにくいのです。ポストコード(郵便番号)によって、配達されてくるのでしょうが、こちらから出したものはどのポストコードで処理されるのか・・・?

(7)などなど、心配がつのりはじめた昨日の朝、10時過ぎでした。いつもの女性の郵便屋さんが近所に手紙を配っているのを見かけました。そうだ、彼女に相談してみよう。何か、教えてもらえるかもしれない。でもって、事情を話したら、なんと、今朝のあのポストの収集をしたのは彼女だったんですって!うれしい驚きでした。いつもは午後4時45分に別の人が収集に来るけれど、土曜日だけは特別、彼女がこの地域の郵便物の集配を両方担当することになっているんだって。しばらくして、彼女はまさしく切手の貼ってない TO JAPAN と書いてあるミチが投函した封筒を持って、家の前まで来てくれました。さてそれで、いくら切手を貼るか、彼女は全然知らないんですっと。ふつう日本までの封筒は78ペンス(130-140円ぐらい?)ですけど、重さがわからないし、どうしましょう、ということになりました。こういう点で、紅茶の国はとってもアバウトなのは有名な話です。いい加減というか、適当というか、鷹揚というか。というわけで、ラージサイズの封筒を送るときのファーストクラスのスタンプが1枚52ペンスなので、これを2枚貼っておけばおつりが来るでしょう、(来なくても、不足料金はとられないでしょう)、ということになり、無事ナヤミごとはクリアできたのでした。

ヤレヤレ。後は、眼鏡がどこから出てくるか。

いやいや、つまらんおしゃべりに長々とお付き合いくださってどうも。
お色直し(?デザート?)の写真でもどうぞ。
9(日)おかしなこと三つ。(どうでもいいことばかりだけど。)_e0010856_213506.jpg

と思って過去のアルバムをブラウズしていたら、C村唯一の赤い郵便ポストの写真が見つかりました。これは緑茶国が明治時代に紅茶の国からそのまま郵便制度を輸入したことを物語っているんですよね。 (メグちゃん、知ってた?)
Commented by kaneniwa at 2008-11-09 22:18
ともかく、風邪で熱があるのは大変ですね。

日本でも流行っています。

どうかお大事に。

BYマーヒー
Commented by agsmatters05 at 2008-11-10 06:34
マーヒーさん、ありがとうございます。とっても悪質です、鼻水が止まらなくて。熱も何度もぶり返してきます。でも、マーヒーさんのサイトを読んで楽しませてもらってますから、大丈夫でしょう!
Commented by のり at 2008-11-10 07:55 x
私が小学生の時に大きい犬が近寄ってきたときは、思わず電信柱に登って「助けて~」と叫んでしまいました。その時は犬恐怖症だったのでたまらなく怖かったです。でも犬大好きでもやっぱり大きい犬は怖いですね。
Commented by agsmatters05 at 2008-11-11 08:16
犬の大きさもですが、噛まれるかもという恐怖感が先行してしまうんでしょうかね。犬のほうがずっとかしこいだろうとは思うのですが、私のポリシーは、犬にまとわりつかれたり、じゃれられたりしたら、ジット凍りつく、というものなんです。もちろん、折りこうな犬とわかったら、可愛がってあげることはできます。ジット目と目で見つめあったり、そっとやさしく背中やのどなどなでてあげたり。でも犬によって、触られるのがダメ、という犬もいるんでしょう?タローちゃん、大きくなったでしょうね。訓練のおかげで育てやすい、のでしょう?お二人のあいだに入って可愛がられてるタローちゃんはシアワセ者(犬)ですね。ところで、ケンタッキー州のオバマ人気はいかがでしたか?みなさん、喜んでいますが?それとも、源平の戦いじゃないけど、負けたほうの人はどんなんでしょうか。
Commented by のり at 2008-11-11 23:10 x
ケンタッキー州はマケイン派が多かったですが、選挙後はこれからのオバマに期待する声を聞きました。どんな階級の人もみんなが暮らしやすい国になればいいなと思います。
Commented by agsmatters05 at 2008-11-13 07:06
アメリカの民主党と共和党は、天下分け目の、源平の戦いと一緒かしら。4年に1回、国を2分してるんでしょうか。選挙のたびに、人物本位で、民主党と共和党を行ったり来たりする人もいるんでしょうか?正直者が損をしない国にして欲しいですよね。
Commented by 大﨑繁子 at 2008-11-13 20:56 x
ミチ先生!微熱と言えないくらいの高い熱が出て、頭痛もしているというのに、大丈夫ですか!!と心で思っているのに、なんだか笑ってしまって……ごめんなさい。犬の件ですが私なら塀のほうを向いて両手を挙げているでしょうね。子供のころ犬に噛まれたことがあるので犬は好きなんですが手を出すのは怖いんです。
切手の件、よかったですね~~貼っていないことを思い出したことも、投函したものが見つかったことも。
めがねの件、私もよく探す方です。いつも自分に腹を立てながら、探しています。
Commented by agsmatters05 at 2008-11-15 05:00
繁子さんへ、はいすべてコメントのとおりです。犬の時は、固まりました。ほとんど壁にしがみつく状態でした。とってもでかい犬で勢いよく木戸から出てきたんです。日本だったら、キャーとか、やだやだやだと叫んでいたと思うんですが、英語でどういうか、これまで考えたことがなかったので、おもわず、Don't! でした。メガネは安いのをたくさん買っておく、という方針をしばらくは変えないでおこうと思います(笑)。
by agsmatters05 | 2008-11-09 21:38 | Comments(8)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

by dekobokoミチ