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紅茶国C村の日々

6(土)風になっちゃった。

九月最初の土曜日。朝10時10分前にパソコンのスイッチを入れました。

「え?するってえと、まだ土曜学校は始まってねえのかい?
それとも、なにかい、もう土曜学校はやめたってのかい?」

(自注:こういう文章が頭に浮かぶのは、今、宮部みゆきを読んでいるから。「心とろかすようなーマサの事件簿」では、探偵事務所の加代ちゃんが大活躍。伊予のKAYOYA先生(加代先生)とダブってしもて・・・。)


後のほう、あったりー。

勘のいい読者、一部の読者はお分かりでしょう。
そうなんです。今朝、私は風になって、ロンドンまで行ってきました。
もぬけの殻になった、身体のほうは、9時半過ぎまでベッドの中。
今日こそ、土曜日の朝をゆっくり、のんびり、こころおきなく好きなことをして過ごせる最初の朝。

とっても、とっても、意味深な夢を見ました。
忘れないうちにここに書いておかなくっちゃ。(MOREでね。)

その前に、これまでのアルバムから1,2枚拾ってみましょうか。
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これは2007年の春先、イーリングの公園で。
まだ土曜学校に通い始めたばかりの頃で、あたりが目新しくて,市街地の公園もいいなと思いながら、一人でお弁当(↓)を食べたっけ。
6(土)風になっちゃった。_e0010856_18464821.jpg

この近くに日本食料品店「ナチュラル・ナチュラル」というお店があって、毎週土曜日、仕事のあとはここによって、ニューズダイジェストやジャーニーなどの無料週刊日本語情報誌を(とっておいてもらったのを)もらい、韓国海苔や、大根をよく買ったものでした。
最初に面接とか、見習いとかあったから、足かけまる2年ぐらい通ったことになる、ロンドン西郊、イーリング。ちょうどドアからドアまで50マイル、約80キロ。土曜日の朝は道路が混んでなくていつもきっちり1時間かかりました。

でも、この距離の倍ぐらいの遠いところから、2年3年どころか、20年も30年も通い続けておられた先生方が何人もそこにはいらっしゃいました。お子さんが寝てるうちにベッドから車に移して、車の中で朝ごはんを食べながら、10数年かよい続け、そのお子さんがもう大学を出て就職してもまだこのお仕事を続けておられる先生方。本当に、本当に、心から驚嘆、感銘、尊敬を覚えます。

では、その、意味深な夢について。(長いですよ。)




夢とは知らずに夢をみていました。あたりまえでしょう。
気付いて、ああ夢だったんだ、と思ったときの心はなんとも感慨深いものがありました。

私は土曜学校に行っていたのです。

朝の会がありました。100人以上入るおおきな職員会議室なんです。
遠くの席にいたラクダ色の背広を着た中年(30代?)の先生が、なぜかミチのそばの席にきていて、(夢って簡単に居場所が瞬間移動できますからね。)ミチと話しました。これがなんとも、じれったい会話で、お互いに英語で話しているのに、彼は私の日本語がへただとか、何を言ってるか分からないと、批判的なことをいうのです。ミチはなんどか「アイベッグユアパードン?」「ソーリー?」とかを繰り返しました。でもこちらの話を聞かずにその人はミチ批判を続けていました。

そして、朝の会が始まると、こんどはこの先生は、上司の席の反対側に移っていて、そこで、なにやら意見発表(スピーチ)を始めたのでした。それによると、彼は若いとき共同通信社かなんかで仕事をしていて、情報伝達の不便さを味わっていたというのでした。要するに、テクノロジーの進歩は目覚しくあの頃の不便さが今はなくなった、だからある時点で問題にしていることは将来問題にならないのだから、だから、ナンタラカンタラ(何しろ夢のなかのスピーチですから)・・・。で、このスピーチが授業開始の9時半をまわっても延々と続き、終りそうもないので、次第に先生たちが時計を気にして、席を立ち始めたのでした。

(夢の中で)ミチはすでに職を辞したひと、いわば影武者、風、でした。でも、先生たちがそれぞれの教室に向かいはじめたとき、ふとある先生を見つけたのです。白髪のおかっぱの先生でした。実は、夢ではなくて、ミチの後任は、同年代の女性だと聞いていました。それで、ピンときたので、「あの、T先生(でしょ)、始めまして。まあ、このたびは、後任をお引き受けくださり、ありがとうございます。いろいろお世話になります。どうぞよろしくお願いします。」
「こちらこそ」
ということになり、

「私のメール届きました?」
「はい、届きましたよ。」

じつは、引継ぎについては、7月の最終日からかなり気を使い、メモを残し、宿題帳を添削し、教科書や参考書や書類をまとめて、事務室に届けておいたのだけれど、最近になってT先生から、「教科書はどこまで終ったのか?」という問い合わせメールが届いていたのでした。ミチは相当長いメールを書いて、T先生に送りました。教科書がどこまで終ったか、ということだけでなく、担当していたクラスがどんなクラスだったか、そしてどういうことが問題だったか、等など。

それを受け取ったとお返事はなかったので、大丈夫かなあ、という懸念が今朝の夢になったのかもしれない。

それで、じゃあこの際、初日ですから、私から生徒にちょっと引継ぎの挨拶をいたしましょうか、ということに話が進んだ。ミチは夏休み中に辞職したので、クラスの子達は今日その事実を知ることになるはずだった。

T先生と二人で歩いて校舎内の教室に向かった。途中でT先生は違う部屋に入り込んだりして、あ、先生、そっちじゃなくてこっちですよ、なんてミチはいいながら、二人で歩いた。その間にT先生は、なぜミチがこの仕事を辞めることになったのか、と聞き、ミチがその理由を説明し始めた。話すと長くなる理由がいろいろあった。まずは、娘のメグが大学を卒業した。もともとその仕送りのために、土曜学校で働いて収入を増やしたかったのだから、仕送りの必要がなくなった今は、お金のためだけに働く理由もなくなったし。そして、次に、これが一番大事な理由であるべきで、口実なんかでは決してあってはならないのだけれど、かれこれ10年来切りをつけられないで引きずっているデーロン(いわゆるドクター論文)の最終年度にはいったため、時間が必要なので。そしてそれからもう一つ、(ブログの記事としてはきわめて皮肉な理由で、多分知る人ぞ知る理由、ああそれで、ミチさんの過去ログは、ということになる理由)・・・と話し始めて、教室のある棟までやってきた。ドアを開けるとすぐ階段がある。T先生はすんなり、すっと先にその階段を上っていかれた。そのあとミチが階段を上っていこうとしたとき、なぜか、この階段の上部が2-3段消えていた。そこを通りこすためには長い鉄の棒が渡してあって、階段の下から上まで上っていくためには、この鉄の棒を手すりのようにして、つかまえながらのぼっていく必要があった。ところがその鉄の棒の根元を支えている部分が、はずれやすくなっていて、手すりがぐらついて、階段を上ることができない。T先生はいない。階段の上に三つのクラスが授業をしているのだけれど、みんなすっかり静まり返っている。この手すりの土台をなんとか固定しなくては、上に行かれない、困ったな・・・

というところで、これが夢だとわかったのだった。

夢って、不思議。そして、面白い。(なんて言ってる場合じゃないんですけど。)

正夢に近い、可笑しい、今朝の夢。
夢ならば、覚めて安心、どんづまり。
旅に病んで夢は枯野をかけめぐる(芭蕉)

Commented by さそ at 2008-09-06 22:27 x
ふむ~。芭蕉の句、いいですね。。夢って、結構、行きたいところに行けないんですよね。

土曜学校、やめると気が楽になりますよね、私もそうでした。週末が日曜だけ、でしたもの。

今日は、暗く寒いですねえ。
暖をとるため、M&Sで買ってきた(奮発して!)バラの香りのろうそく、つけてます。前、TESCOで買ったのは(それでも、4ポンドちょっともしたのに)、ろうの臭いでいたたまれなく、捨ててしまいました。ワインならどんなにまずくても、根性で!飲みきるのですが(笑)。

さて、先ほどから、何度、「やるぞっ」と気合をかけていることでしょう。何もやる気にならない、老化の一歩なんでしょうか。。。
Commented by konatum at 2008-09-06 22:28
実際の生活が ゆっくりできた分 夢の中で ずいぶん 動かれたようで^^
ほんと、夢って不思議ですよね~。心のどこかにひかかっていることに改めて気づかされたりするし。
覚めて がっかりしたり、反対に ホッとしたり。

覚めたミチさんに、お疲れ様って言葉をかけたくなりましたよ。
Commented by marri at 2008-09-08 20:57 x
ユメと現実が半分、半分になっていて。それで居て現実っぽいですね。事実を突き詰めては否定している貴女が見えます。
と言うわけで、土曜学校は行かないのですね。
どこの国も教育費が親の脛をかじるのですね。ワタクスは卒業して後も
10年間、育英資金の返済をしました。ったく。。。馬鹿な親ですよ^^;;
Commented by agsmatters05 at 2008-09-09 06:54
さそさん、芭蕉さすがですよね。辞世の句でしたよね。
ろうそくはあまり縁がないけど、ワインなら意気投合できます。赤ワインががん予防に効くという、大雑把なニュースを聞いてから、薬と思って毎晩飲んでます。量を増やさないことが大事だと思うんですが、やっぱり毎晩グラスに1、2杯飲むと、どうやら確実にアルコールには強くなりそうですね。それに輪をかけて、老化現象で体が弱まり、飲む量が減るかどうか。へ、へ、へ、お互いに、とにかく、ガンバリましょーね。ワインじゃなくて(笑)、仕事とか。
Commented by agsmatters05 at 2008-09-09 06:58
小夏さん、コメあり、です。本当に不思議、ビックリの夢でした。多少の未練(たっぷり、かな)もあるし、やれやれ、という一面もあって、複雑なんですが、その意味では夢も確かに、複雑でしたね。ま、時間が解決してくれることも多いですしね。
前向き、上向きがいいですね。小夏さんとこの花のように。
Commented by agsmatters05 at 2008-09-09 07:08
ふふふ、marriさん、事実と、現実と、真実の間を行ったり来たりして過ごしたこの一夏でしたのよ。ブログはお給料無しのクセにずいぶん時間とるじゃないですか。それをどうやって説明(正当化)できるでしょうか?好きだから?楽しいから?麻薬のように吸い込まれたりして・・・。
何のことやらわからんこと書いてますね、私。というわけで、これからそちらへおじゃますることにしますわ。
Commented by りす美 at 2008-09-09 15:12 x
(私と違って)文学者だな〜、と思いました!時が甘く懐かしい想い出に昇華してくれる日がきっと来る、この夢はそれに加速度をつけてくれたのでは?
Commented by agsmatters05 at 2008-09-09 17:51
うーん、りす美さん、喉元過ぎれば熱さ忘れる、ですね。いや、やっぱり苦いものはいつまでも苦いでしょう。でもそういう意味でいい体験だった、といっておきましょうかね、ここでは。(夢を見なかったらこんな記事かけなかったし、書くか書かないかで迷いもありましたけどね。)
ブンガクシャだなんてとんでもない(恥)、若くて生意気盛りの頃は「もの書き」になりたい、と思ってましてね。ブログはちょっぴりその真似事をさせてくれますね。でもりす美さんのサイトはもっとクールで事実究明型、それこそ科学者もしくはニュースの名解説者ですね。いつも、うならせらてますよ、追求の鋭さに。
Commented by 大崎繁子 at 2008-09-12 12:24 x
ミチさんお久しぶりです!ミチさんらしい生真面目な夢ですね~~
私ならぐらぐらの鉄棒もかまわず突っ走って、わぁぁ~~って目が覚めそうです(笑)
Commented by dekobokoミチ at 2008-09-12 21:53 x
わああ、繁子さん、案じてました。愛さんとMixiでお話ししてました。いつも私には繁子さんのまねはとてもできないなあって、でもまねしたい、まねしなくっちゃ、って思ってました。だいじょうぶですか?こんどは紅茶国でいつ会えるでしょうか?すぐ、近いうちに会えますように。
まったく鉄棒の土台がはずれてるなんて、ボタンの掛け違いじゃないけど、最初から違う方向で努力していたどあほうぶりでした。夢に教えられた面もあるかもです。
by agsmatters05 | 2008-09-06 20:25 | Comments(10)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

by dekobokoミチ