紅茶国C村の日々


大英博物館 北斎展(2)

大英博物館の「北斎展」で、めずらしくDVDを買ってきてしまいました。その理由の一つは、感銘深い作品を見せてもらっても、写真に撮っておくことができなかったため。

(今日、7月15日)ようやくDVDを全部見終えることができました。1時間半ぐらいのていねいに作られた北斎紹介と、北斎礼賛のDVDです。

以下、PC画面上の作品のいくつかをこちらにも載せさせていただきます。素人作業なので、部屋の電灯が画面に映っていたり、こちらのカメラが映っていたり、あまり良い出来栄えの写真ではありませんが、気は心ということで、せめてもの映像をお楽しみください。

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とにかく、北斎という人は、ピカソのように(とDVDでも言ってました)、こどもの頃(6歳)から筆を手に持ち絵を書き始めて、90歳でなくなるまでとにかく寝ても起きても、絵を描き続けた人でした。

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そして、生涯の90年間で、その作品がどんどん進化していったのでした。40代の時と、60代の時と、70代のときと、80歳を超えてからの絵と、画風といい、画題といい、あらゆるものを描き続けた人でした。

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ある意味で、シェークスピアを思わせるふしがあります。一つの道に熟達していくときの、鬼気迫る迫力。

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何といっても、デザインの斬新さ!構図のみごとさ。

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生涯で、名前を30回変えて、住居を93回変えたそうです。すごい!

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これ(↑)の中心になるマガモ(↓)もすごいですけど、画面を左から右下へカーブして流れるような幾筋もの線が、すごくないでしょうか。水の流れを思わせる線なのでしょうが、とうに写実を突き抜けて、象徴の域にいますよね。この写実から入って、それを超越して象徴の領域に入っていく表現力がすごい!

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色がきれい(↑)。

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単なる龍じゃないですよね。展示品を見ながら、なぜか「鬼気迫る」という言葉が浮かんできて、圧倒されました。

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これ(↑)は90歳になってからの作品。110歳になったら本当に最高の絵が描けるだろうと、本人の言。

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これ(↑)はほとんど晩年のもので、富士のいただきから舞い上がる黒煙のなかに描かれた龍一匹。これがまさに北斎その人でなくて誰でしょう、、、というようなDVDの解説でした。シェークスピアの晩年の作品「テンペスト、嵐」に出てくる主人公プロスペローがまさに作者(シェークスピア)の本音だと思わせる言葉を述べているように、この北斎の晩年の作品の中に、画家自身が投影されていると受け取るのは、間違っていないという気がします。

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芥子(けし),英語名Poppy 

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滝の音が聞こえてくるような・・・ と解説の人が言っていました。今の人は、素晴らしいけしきを前にして、カメラを取り出して写真を撮ってそれでおわり、という人が多すぎる、とも言っていました。それと、富嶽三十六景もそうだけど、自然描写、風景画のなかに人が、人間が、人生が、生活がいつも描かれているところが、北斎の「人間味」。

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天然痘をやっつけてくれるという伝説のショーキ(さま?)

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迫力、リアリティー。想像上でよくもまあこれだけ描けるものかと。

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自画像(↑)。   90歳になってからの作品三点(↓)。

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そのほか、ウイキピディアのこのページには、もろもろの北斎エピソードがたっぷりと書かれていて、これらについては、ブリティッシュミュージアムの北斎展ではあまり(ほとんど)触れていなかったです。金銭に無頓着だったとか、掃除や家事をせずにゴミの中で暮らしていたとか、頼まれて描く絵も、気に食わなければ引き受けないとか。面白エピソード満載のウイキ様説明がありました。



概説
森羅万象を描き、生涯に3万点を超える作品を発表した。若い時から意欲的であり、版画のほか、肉筆浮世絵にも傑出していた。しかし、北斎の絵師としての地位は「富嶽三十六景」の発表により、不動のものとなっただけでなく、風景画にも新生面を開いた。北斎の業績は、浮世絵の中でまさに巨大な高峰であったが、達者な描写力、速筆は『北斎漫画』の中にも見ることが可能である。さらに、読本(よみほん)・挿絵芸術に新機軸を見出したことや、『北斎漫画』を始めとする絵本を多数発表したこと、毛筆による形態描出に敏腕を奮ったことなどは、絵画技術の普及や庶民教育にも益するところ大であった。葛飾派の祖となり、後には、フィンセント・ファン・ゴッホなどの印象派画壇の芸術家を始め、工芸家[2]や音楽家にも影響を与えている。シーボルト事件では摘発されそうになったが、川原慶賀が身代わりとなり、難を逃れている。ありとあらゆるものを描き尽くそうとした北斎は、晩年、銅版画やガラス絵も研究、試みたようである。また、油絵に対しても関心が強かったが、長いその生涯においても、遂に果たせなかった。1999年には、アメリカ合衆国の雑誌である『ライフ』の企画「この1000年で最も重要な功績を残した世界の人物100人」で、日本人として唯一86位にランクインした。門人の数は極めて多く、孫弟子も含めて200人に近いといわれる。

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by agsmatters05 | 2017-07-16 10:08 | 行ったところ | Trackback | Comments(5)
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Commented by marri at 2017-07-17 09:07 x
凄い!凄いね!
どの一枚も外せないね!素晴らしい選び方だと思います。
北斎と言えば富士、富士と言えば北斎 それなのになんとまぁ
次々と素晴らしい作品が出てきますね。鍾馗様の鼻、龍の眼。見ごたえたっぷり!
貴女は良い買い物をされましたね。作品のみならず人格の投影までしっかり添えられていて!
こういった番組テレビ放映で見ることのできる私達は、貴女の掲載でしっかり学ばされること多かったです。
Commented by mittyan-buhibuhi at 2017-07-17 11:07
この事、こちらのニュースで言ってましたよ。
版画の体験とかもあったようですね。
Commented by けい at 2017-07-17 23:49 x
ミチさん
良いものをご覧になりましたね。高校の後輩に浮世絵の専門家がいまして、先週あった時にこの話をしましたら、現在一番いい浮世絵の展覧会といっていました。私は絵を見るのは好きで、海外の作品はよく見ていたのですが、日本の絵画についてはあまり知らないまま来てしまい、最近になって
これではいけないと日本画関係の美術展に足を運んでいます。
Commented by 通りすがり at 2017-07-18 07:33 x
テストです。
Commented by agsmatters05 at 2017-07-19 09:55
marriさん、小夏さん、けいさん、
コメントありがとうございました。とりあえず、まとめのお返事でごめんなさい。書き足りない思いもあるのですが、楽しめました。ここに載せてよかった、とおもいました。
あと一回、でかけて行ったときの前後の風景などを写真にとってあるので、「道中記」を書こうとおもっています。

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紅茶国で日本語教師。でも、身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅のことなど。
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