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紅茶国C村の日々

アルバムをのぞくと(1)ブリックヒル村の窓辺。

これ(↓)は8月31日(日)に撮ったもの。車で20分ぐらいC村から離れているブリックヒル村のあるお宅に伺って、ダイニングルームの窓辺を撮らせていただきました。

アルバムをのぞくと(1)ブリックヒル村の窓辺。_e0010856_528480.jpg


この日、この家のご家族3人は、ご主人のお誕生祝いで、ご主人の実家のノルウエーに帰省中でした。留守宅を預かるのはこの家の奥さんのお母様(もうかなりのお年、といっても70代中頃?)。犬の世話をするため、娘一家が旅行中、レスターシャーの自宅からこちらに来て滞在中、お昼を一緒にと招いてくださったのでした。ちなみに、この家の一人娘のエレナちゃん(孫)は、このブログで何度か名前を出したチェルトナム・レイディーズ・カレッジでお勉強中。チェルトナムレイディースカレッジは寄宿学校(ボーディング・スクール)なのですが、エレナちゃんのお母様は、自分が一人っ子で働く母親と離れて過ごす寂しい時間が多かったために、エレナちゃんから離れたくなくて、娘にくっついて、はるか遠くのグロスターシャーのチェルトナムに家を一軒借りて、休みの日以外は母娘はチェルトナムにお住まいだとか。このブリックヒル村に素敵な家があるのに、チェルトナムに母娘で住んで高い家賃を払っているので、お母さんはちょっと不服そう。「私の娘は人(他人)のお金をつかうのがうまい」と言っていました。たぶん、お母さんとか、離婚されたお父さんからもお金を出してもらっているのでしょう。エレナちゃんのお父様はロンドンでお仕事をしているので、この家はもうすぐ売りに出されるらしいです。

この話で、日本とイギリスを比べてみたりする必要もないわけですが、

1)教育は大事、というのは世の中の常。孟母三遷の教えじゃないでしょうが、エレナちゃんのお母さんはこの家に居残るよりも、娘にくっついていい学校のそばに住むことを選んだ。そういう話は日本でもたくさんありますよね。

2)家を売るのは、紅茶国ではとっても「ふつう」のこと。決して決して先祖代々の家にいつまでも住み続けなければならないというような考え方をしないみたいです。貴族の館のような大きなお屋敷でも、幾世代か住み継いで、別の持ち主にとって変わるのも珍しくない。ま、王室ほどの高みにいけば、やれウインザー城、やれバルモラル城、やれサンドリンガム(城)、とあちらこちらにお城があるから、家を売る必要などはないのでしょうけど。

3)どうやらエレナちゃんは、学校でお友達ができにくいらしいです。あまりにもお母さんがべったりとくっついているからかも。おばあちゃんの眼からみて、それは心配事のようでした。それに夫婦の別居って、はたで心配したって始まらないでしょうけれど、なにを犠牲にして何を得ようとしているのか、100%の満足が家族全員に得られるような解決策はこの世にはゼッタイにあり得ないのだろうな、などと思わせられたことでした。

そうは言っても、エレナちゃんはおとなしいけど、頭脳明晰。そのお父さんは典型的なノルウエー人気質(と私にはおもわれる)ものすごく優しくて、おっとりして、誠実(そうな)人柄の紳士。そしてエレナちゃんのお母さんは、世話好きで、元気が良くて、明るい女性。3人とも何不自由ないご一家三人の話なのでした。4,5年先にはどうなっていることか。エレナちゃんが大学へ行くとき、このご一家にはまた大きな転機が訪れるのでしょう。

あ、こういうことを書こうとして冒頭の写真を載せたのではなかったっけ。

この日ご馳走になったのはチキンパイでした。パフ・ペーストリーという出来合いのパイ皮の間にチキンや瓶詰のロースティッド・トマトやオニオンをはさんだもの。とても美味しかったです。それにサラダや、グリーンの温野菜。そしてデザートは洋梨のケーキにアイスクリームでした。あれをまた作ってみたいと思いながら家に帰ってきたことでした。
Commented by ☆彡異邦人 at 2014-09-20 07:51 x
~☆ agsmatters05 さんへ ☆~
お久しぶりです。PCの不具合でagsmatters05 さんのアドが
分らなくなってしまいました。お元気なようですね。
日本では家を売ると言う事はあまりできないですね。余程新しい家でない限り売れないです。新改築が激しいので古くなった家は古民家でない限り取り壊されて新しい家が建ってしまいます。英国の様に物を大事にする気持ちが大切ですね。自然の資源には限りがありますからね。
このブログのダイニングルームの窓辺を見ても大事にする気持ちが湧きますね。
Commented by agsmatters05 at 2014-09-20 08:19
異邦人さん、
お久しぶりです。異邦人さんのブログは「お気に入り」に登録してあるので、更新があるたびに拝見させていただいています。いろいろなお料理記事は、私もぜひ真似して作ってみたいとおもっているんですよ。
こちらはレンガ造りで簡単に取り壊せないし、取り壊さずに中味を改良するほうがずっとベターなんでしょうね。16,17世紀の家でも、改良に改良を重ねて、いまでも使いやすく生まれ変わっている家がたくさんあります。木の文化と石の文化のちがいでしょうね。それぞれに理由と良さがあることでしょう。
Commented by konatum at 2014-09-20 10:08
それぞれの家庭にそれぞれの事情有り、ですね。

素敵そうな家デスですよね。
Commented by agsmatters05 at 2014-09-21 03:20
小夏さんへ、ほんと、人それぞれ、家それぞれ。最初に出逢った時(2010年ごろ?)は親子3人の仲良し一家とお見受けしていました。今もそうかもしれません。でも、複雑なご事情は、はたで見ているだけではわかりませんねえ。
by agsmatters05 | 2014-09-20 07:28 | Comments(4)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

by dekobokoミチ