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紅茶国C村の日々

「わがまま」レストラン (30日、金)

昨日(30日)書く予定でしたが、時間がなくて今日(31日、土)。
A市の街中、映画館Odeon座の隣に、このレストランができたのは、今年の2月ごろでした(たぶん)。
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これまでに2回行きました。最初は M君(お母さんと一緒に日本語のプライベートレッスンをしてあげている青年)と、お母さんと3人で。 その次は、ある日、M君のレッスンが仕事の都合でキャンセルになった夜、一人で行きました。今度で3回目。
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フェイスブックの投稿(写真記事アップ)がきっかけで、長いことお付き合いのなかった過去生徒、教え子と言えば言えるのかもしれないですが、8年前に2年間(週2回)日本語を教えただけのR君、 と今回なんとか連絡が取れて話がまとまり、この日のデートとなりました。

とっても、とっても楽しい出来事、楽しい一日でした。ルンルン ♬
上の写真の看板のメニューを大きくしたのがこれ(↓)。 和風レストラン「ワガママ」といっても、デザインや味付けなど、あまり和風を感じさせないものが多いです。
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1時の約束で約3時間。話が弾んだこと、弾んだこと。それはそれは楽しいひと時でした。
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テーブルについて、メニューの注文も忘れてお互いのことを聞きまくり、話し合いつづけてしまいました。とりあえず、飲み物をということで、R君はグリーンティー。私は、ジャスミンティー・フラワーというのを注文したら、文字通りジャスミンの花を乾燥させたものがまるごと出てきてビックリ。お湯をかけたら、花がきれいに咲きました(↑)。
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R君が頼んだ前菜は「えだまめ」(↑)。

今から8年前にG男子校を卒業し、S大学へ。そこでは英語・英文学を専攻したそうです。学校にいた時から、たしか英語の先生(日本でいえば国語の教員)になりたいと、いっていましたっけ。大学を卒業して JET つまり 日本で英語を教える仕事に応募して、見事パス。面接のときは大変だった、緊張したと言ってました。4年前のR君のときもそして今はもっと、このジェット(注、外務省のプログラム、Japan Exchange and Teaching Programme UK)の試験は本当に難関になっているみたいですが。無事合格して鹿児島の日置市で3年間、小、中学校の英語指導にあたりました。そのことはフェイスブックを通して、うすうす知っていたのですが、R君はあまり熱心なFBユーザーでもないし、私もあまりしつこくフォローするのも遠慮していました。

先日、オックスフォードでゴルフをちょっとやっているR君の写真がアップされたので、え?もう日本にはいないの?と、気になって「いまどこ」と日本語でコメントしてしまいました。それから話が進んで、この日のデートになった次第。
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私は前菜に生野菜を注文しました。(↑) ところがつぶしたポテトチップスみたいなふりかけてあったものが喉に引っかかってしまい、咳が止まらず、とんだハプニング。優しいR君が、上の階にトイレありますよとうながしてくれたので、話も一時中断。咳をし過ぎて私は涙ぐんでしまいました(笑)。でも、大丈夫、カームダウンと自分に言い聞かせましたよ。せっかくの8年ぶりの貴重な出会いをこんなことで台無しにしたくないし・・・。

最初に生野菜を食べるのは、庄司いずみさん(野菜料理家)の最近発売された本から。太らない食べ方ということで、(1)生野菜 (2)温野菜 (3)スープ の順で食べると、あとは何を食べても太らない(太りにくい?)のだそうです。庄司さんのウエブサイトはこちら (vege daining 野菜のごはん) 
メインにいただいたもの。R君はチキンカツカレー。
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私はグリルドツナを注文しました。(写真撮り忘れ。)
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R君は、本当に鹿児島での3年間を満喫したようでした。特に小学校の生徒たちに教えるのが楽しかったといってました。クリスマスやハロウイーンには、自分でインターネットで注文したコスチュームで 骸骨マンやサンタクロースに変装して、生徒たちと行事を祝ったそうです。日本語もますます上手になって、話の途中で英語と日本語がちゃんぽんになったり、でした。今度の帰英に際して、担当した学校や生徒たちからたくさん写真付きの寄せ書きメッセージをもらったそうで、その一部をカバンに入れて持ってきて、見せてくれました。そのほかに、日本滞在中に撮った写真も、たくさんのアルバムの中から数枚、厳選して持ってきて見せてくれました。お父さんと富士山に登った写真や、ご両親が日本に来て、二人そろって浴衣を着ている写真などがありました。

R君の日本体験はそれだけでなく、サッカーをやっていて足を骨折してしまい3週間の入院という体験までやってのけた(!?)のでした。病院はホテルのようで、よかったけれど、医学の言葉がむずかしくて困ったとも言っていました。足の骨が完全に折れているレントゲン写真も見せてくれました。

母校の話もいろいろ尋ねられましたので、私もその後のことをいろいろしゃべりました。今は日本語の生徒が少ないこと、10月に生徒と一緒に初めて日本に行くこと、私もそろそろ引き時かも、というようなことを話しました。メグさんはどうしてますか?とも聞かれました。京都のセガ&アコちゃんがG校に来て、ティーセレモニーを実演してくれたこともよく覚えているR君でした。ふう、あれは2007年の夏ごろ?…今調べたら 2006年の9月21日木曜日のことでした。 8年前のこと。この際、お祝いムードで非公開記事から公開記事に換えておきましたので、どうぞご覧ください。お茶会の素敵な写真がご覧いただけます。(あんなこともあったんだ、遠い目。)

そうして、これからは? 紅茶国に帰ってきて、パイロットになる道を選んだR君でした。お父さんがパイロット、ということは在学中から聞いて知っていました。でもだからパイロットになることを決めたのではないと言ってました。親からすすめられたり、助けてもらったりではなくて、まったく自分でたどり着いた結論だったと。オックスフォードにある養成所に行くとこになったのも、偶然ウン十年前お父さんが学んだ養成所と同じだったのでびっくりしたと言っていました。日本から帰ってきて、この学校を受験するために猛勉強をしたようです。特に数学は個人教師を頼んで勉強したと。それから 面接試験の受け方はお父さんがアドバイスしてくれたと。今回の受験生は6人で合格者はR君一人だけだったそうです。学費(すごく高い)は半分は自分の貯金で、あとの半分は、就職後少しずつ給料から天引きされる方法で返還していくことにしたのだそうです。最初の6か月は、理論、理論、理論で机上の勉強中心。そのあとは アメリカの飛行訓練に適した州に行って、飛行訓練。そのあとのさらに6か月の勉強をして、18か月後、パイロット見習いになれるとか。その後、1500時間を、機長の下でアシスタントパイロットをすると、晴れて正式なパイロットとして機長になれる資格が得られるのだそうです。それには約3年がかかるとか。 そうしたら、その後で、絶対また鹿児島に戻る、と言っていました。鹿児島は僕の故郷だから、って。
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途中で一回お店を変わり、ワガママの隣のとなり。オデオン座のカフェテラス、コスタでコーヒーを。そこで、持ってきた写真や寄せ書きをみせてくれました。二人の記念写真もとったけど、ここには風景だけ。
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在学中も優しさがめだったR君でしたが、今回もいろいろおしゃべりして、本当に思いやりのある、親切なジェントルマンに成長したR君でした。しかも、前途洋々。 周りの学友がいい仕事についたり、結婚したりという話を聞くとちょっと焦る気もないでもないが、といっていましたが、これから4-5年後、30歳のR君が日本の空の上を飛び回ることを想像すると、なんてすばらしいことか、と思わずにはいられません。
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私は何にもおミヤゲなんて持って行かなかったのに、R君は前の日にロンドンのジャパンセンターで買ったといって、プレゼントを持ってきてくれました。
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桜餅のチロルチョコと、鹿児島県の日置市で作られたお煎餅でした。もう、感激で胸がいっぱい。

在学中にとっても仲がよかったME君という友達と次の日にロンドンで会うと言っていました。じゃ、二人そろって今度時間がとれたら、C村にきてね。私がいっぱい料理を作るから、というところで、お別れしました。次が楽しみ。

こういう出会いは必ずしも過去を振り返って、懐かしむばかりじゃなくて、過去を振り返っている間になんだか明るい未来も見えてくるような気がして、とてもエキサイティングでした。それから、こちらが何かあったらいつでも応援してるからね、というたちばなのに、別れ際、「困ったことがあったらいつでも連絡してください」とあべこべに言われてしまいました。これも日本での3年間の経験が、異国暮らしと本国暮らしの違いをしっかりとR君にわからせたからこそ言える言葉なのでしょう。過去の生徒、つまり教え子から、そういう頼もしい言葉を聞けるなんて、思ってもみませんでした。こんなうれしい出会いもありえたなんて。紅茶国日本語教師11年目のうれしい出来事でした。思い切って、FBにコメント書いてよかった。
by agsmatters05 | 2014-06-01 09:10 | Comments(0)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

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