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紅茶国C村の日々

6月のまとめ、試験二つ。

6月のまとめとして、二つの試験が終わったことを書いておこうとおもいます。
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GCSE日本語試験は 読解と聞き取りが6月14日〈木曜日〉の午後からで、筆記試験は6月19日〈火曜日〉午前中でした。 

わが 男子校、女子校、二つの学校の、合計13人の生徒達が、今年はこのGCSEを受けました。うちわけは女生徒3人。例の日本語弁論大会優勝者N君、そして13年生が4人、11年生が N君を含めて6人でした。

いざ実際の試験当日になると、もう教師のすることは少ないです。教師は試験場に入ることは出来ません。インビジレーター〈試験監督人)と呼ばれる、外部から臨時採用された方たちが監督をするからです。担当教員が試験場に入ることは、本来はゆるされていない。〈1回、知らずに、間違って入って、監督をしてしまったことがありましたが・・・。)

もうひとつ、今年初めて挑戦したAsset という日本語資格試験も終わりました。6人の生徒がこれを受けました。Asset (アセット)という資格試験で、いちばんやさしいブレイクスルーというレベル。でも、あいうえおの「あ」からはじめて、週一回の授業で1年足らずでこの試験を生徒に受けさせるのは、大変でした。特に、この試験は過去問がおおやけに発表してなくて、私自身初めての試みでしたから、どうなることかと。特にバーミンガムとシェフィールドの日本語の先生にヒント、アドバイス、語彙集、模擬テストなどを分けていただき、ようやく全部のテストを終えることができました。おかげさまで、なんとか。

このAsset という試験も、読み、書き、話し、聞くという四っつの技能をテストするために、4種類の問題を4回にわたって受けなければなりません。一つ一つのテストは20-30分ぐらいの短いものですが、それでも、ふだん日本語を使ってない子が、ようやくひらがな、カタカナを覚えたころに、

わたしはイギリスじんです。
わたしのたんじょうびは ろくがつ みっかです。
かぞくは五にんです。
ペットはいません。


というような文章を、理解して、書きこなせるようになるのは、それ相当の時間が必要です。

ふう、やれやれ。あとは野となれ、山となれ、知らん!の心境です。

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講堂の片隅のエイミー・ワインハウス(↑ & ↓)これ、全部同じルービックキューブでできているんです。すごい!

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以下、今日の記事はちょっとグロテスクな絵画〈写真〉をはさんでみます。エイミーワインハウス のほかに、「目、眼、瞳」の作品群は無断拝借ですが、美術を選択している生徒たちの傑作集です。といっても、展覧会をしているわけではなくて、こういう作品を描くことによって、GCSEやAレベルの美術という科目の評点をゲットするわけです。実技をともなう科目はこういう内部評価(実技評価)が全体の成績の何%という具合に科目によって配点が決められているようです。作者のお名前も学年もわかりませんが、どうか掲載許可をくださいますよう、お願いします。Thank you for allowing to put up your masterpieces here in advance.

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中庭のラベンダーが色づくとエンドオブザイヤー(年度の終わり)が近づいている証拠です。この花のそばで、毎年、学期の最終日(今年は7月20日)、長年勤めた先生たちやスタッフがお別れのスピーチをなさいますから。

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というわけでここで1年、また1年とすごしてきました、日本語教師ミチ。ふう、はじめたときは、何年続くのかなんて考えもしないで始めました。9月になったら、このブログのタイトルも9年目から10年目に変えなくっちゃ。

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N君の日本語弁論大会の後、6月18日の月曜日から 12年生が学校に戻ってきました。13年生や11年生は試験を受けたら最後、もう学校とは、新学期までお別れです。(13年生は大学へ、11年生はシックスフォーマー=12年生となって、この学校にもどってきます。)というわけで、今は12年生の授業だけ。ちょっと気が抜けたビールのような気分になれます。そこですっかり羽をのばして自由時間を楽しめないのは、GCSEの試験結果が、教師自身の成績とも関係してくるから。どうか、どうか、Cが出ないように。お星様は二人か三人でしょうが、せめて残りの生徒たちはAかBをとってほしい。

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とかなんとか言ってももう今年の生徒の成績に関わりなく、来年度(9月から)は、週2日、1週間に4回の授業だけ、と決まってしまっているので、いまさら何をじたばたあがいても・・・という状況なのですが。。。

オーステリティー(緊縮財政)、これが新仏大統領フランソワ・オランドさんのスローガンでしたが、紅茶の国もこれなしで今の時勢を語れないでしょう。オーステリティー。耐え忍ぶしか・・・

最近、よく耳にする会話は、
「ハウアーユー?」 「サバイビング。」
「どうしてる?」 「何とか生き延びてるわ・・・。」

何人もの先生たちやスタッフが退職していかれました。生徒の数は変わらないので、おそらく9月から新しい先生たちや職員が採用されるのでしょう。そのほうが学校の財政に有利なのかも、です。公立の学校でも、最近あたらしく始まった「アカデミー」と呼ばれる制度によって、独立採算制の運営を任されているばあい、長年勤務した人より、若い人のほうが予算上プラス、ということはよくあるからでしょう。4人以内のクラスは開講しないというのも、このオーステリティー方策のひとつに違いないわけです。とりあえず来年は、細々と(週2日ですが)日本語教師ミチは生き延びていくでしょう。

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上 と 下 の写真は、どちらも夏至の日の前後に、ミルトンキーンズという街のそば、ファーストン地区の集会所で、夜11時近くに撮影したものです。夜11時ごろなんですよ。ね、空がまだ明るいでしょ。白夜(びゃくや)に近い景色。そして真っ暗になるのはほんの1,2時間。午前2時ごろにはまたこんな風に空がうっすらと明るんできて、3時にはライトなしでも運転できるくらいの明るさ(朝)になります。

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紅茶国がいかに北国か、ということを納得させるための写真です。トランプのコントラクトブリッジ(頭の体操)を終えるといつも夜11時近くで、こんな時間に薄ら明るい夜空をみながら運転をしていると、このことをブログにどうしても書きたい、書かなくてはと、思ってしまいます。
Commented by echigo at 2012-07-13 13:27 x
こんにちわ、ミズ ミチ。

わ~~~っ(^^;;Aとっても懐かしいわ。この景色!

と~~~~~~~~~~っても昔だけれども(笑)、
ダーラムというイングランドの北部、
ニューカッスルの近くに少しだけいたことがあります。

夏は夜遅くまで日が沈まないんですよね~。
明るいし、騒ぐ声がして寝不足な日々が続きました。
今となってはイギリスならではの思い出ですね(笑)

騒ぐ声っていうのは地元の学生がね~。
ここぞ!とばかりに夜遅くまで遊んでたからなんですよ。
若者なので、パブよりうるさかったかも(笑)

でも、冬になったら夏のバカ騒ぎが分かった気がしました。
冬は午後3時半には日が沈んで真っ暗!なんですよね~。

でわん
Commented by agsmatters05 at 2012-07-14 07:31
まあechigoさん、そうですか。ダーラムに。

そうなんですよ。夜はほんの2-3時間、というのが、紅茶国の真夏。
そして昼はかれこれ3-4時間というのが、紅茶国の冬。〈笑〉

載せてよかったです、この写真。^-^
by agsmatters05 | 2012-07-12 09:24 | Comments(2)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

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