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紅茶国C村の日々

9月のまとめ

ブログとともに生きている私。と言いたいのですが、実際はそうとも言い切れない、と言わなければればなりませんね。残念ながら・・・。あのことを書こう、このことを書こう、とほぼ毎日おもいながら、どんどん「日がまわり、日がめぐり」(注、長田弘)、ブログ更新の機会を取り逃がしています。

9月は、紅茶国では新学期。新しい1年が始まりました。そのことを書こうとおもっていたけど、あれよあれよという間に、9月が終わりになってしまいました。

(1)新学期、新学年の時間割。
(2)オープンスクールのこと。
(3)ジャパン・クラブのこと。
(4)「ミレニアム」のこと。
(5)日本語をまなぶ生徒達のこと。
(6)オッ君の打ち上げパーティー。
(7)この期間の料理とか。
(8)そうだ、それから、クイズを一つ思いついているのですが・・・(笑)。


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というわけで、とりあえず今夜は上の(1)だけ、短く書いておきます。うまくいけば、明日、上の記事を一挙掲載、してみたいのですが・・・・。
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(1)新学期、新学年の時間割。

「風が吹けば桶屋がもうかる」という言葉がありますよね。

いや、ちがう。そうじゃなくて・・・。

どういう風の吹き回しかわからなくても、2008年の金融恐慌いらい、ひしひしと身近にせまってくるものがありました。きっと、そのうちにやってくるって、漠然と感じていました。

クレディットクランチ:
このように、金融機関の企業に対する貸出金の抑制が企業の設備投資を抑制することにより、景気後退をもたらすようなケースのことを、クレジット・クランチ(信用収縮、信用逼迫=ひっぱく)による景気後退という。


話が飛んで、わかりにくいでしょ。(←故意?!)

勤め先の学校に、日本語教師に払う財源がなくなったという話は、ほぼ1年前に聞いていたことでした。 去年の10月、楽しかった駆け足の日本旅行の帰りに、私を襲ったバッドニュースは こちら

何の話? -- haha. 新学年の時間割りの話です。

1日5時間、週5日で、25時間。ところがAの週とBの週が交代で時間割を組むので、2週間で合計50時間が給料計算のもとになります。(Aの週と Bの週では 教える時間数が 違う、ということ。)

でもって、フルタイムで働く人は、原則として毎日学校につとめて、雑用や教材準備や会議の時間も合わせて2週間で50時間(つまり週に25時間)働いていることになります。

50%、半分の時間だけ働く パートタイマー(2週間で25時間)なら、給料はフルタイムの人の半分になるのは、当然です。ま、いちおう公立の学校で、給料は何号俸、何等級というスケールがあることはありますが。

去年(って8月まで)は、二つの学校を合わせてほぼ50%ぐらい、働いていました。

でも、でも、でも。クレディットクランチのツケが今になって、しもじもの、草の根の、労働者のミチの上にも、ついにやってきたのです。

どういうことかというと、これまで紅茶国の公立中等学校(中学、高校)には、 スペシャリスト・スクールという制度があったのですが、これが2008年の金融恐慌以後、政権をとった保守党(正確にはコアリション=保守、民主連合政権ですが)が、赤字財政を立て直すためいくつもの緊縮財政をとらなければならなくなり、その一つとして、このスペシャリスト・スクールの制度を廃止した、というわけです。

スペシャリスト・スクールというと、たとえばある学校がスポーツの面で特に業績が著しいと認められれば、スポーツ・スクールの名称が与えられ、それに相当な額の援助金が支給される、というものでした。理科系の業績がよければ、サイエンス・スクール、 美術部門で優れていれば アート・スクール。

一つの部門でスペシャリスト・スクールに選ばれると、それだけで、相当な額の助成金がもらえた、と聞いています。一つの学校が、二つも、三つもこのタイトルをもらうと、予算もなかり潤沢になるはずだとか。G男子校はこのスペシャリストスクールのタイトルをいくつも持っていました。

私が日本語を教えていた二つの学校(女子校、男子校)とも、語学教育部門は特に優秀だということで、ラングエッジ・スクールとしての肩書きも持っていました。これは、単にフランス語、ドイツ語、スペイン語などの学習者数だけでなく、その成績がとてもいいこと(GCSEもAレベルも)のほかに、ラテン語、中国語、日本語、イタリア語、あるいはウルドゥ語、等々、マイナーな言語(?!)も教えているというのも、ラングエッジ・スクールの条件にあったみたいです。

女子校で大きなジャパン・デーなどの行事をしたとき数千ポンド(百万以上の金額)の予算で、大勢のゲストを招いて、太鼓や柔道、剣道、折り紙、料理などの日本文化紹介をした催しも、こういうスペシャリスト・スクールとしての、ラングエッジ・カレッジの予算があってのことでした。

さて、このラングエッジ・スクールの制度がなくなり、そのための補助金がなくなって、生徒数の少ない語学のクラスなど、学校としても、この際、閉鎖せざるを得なくなった、というのです。

よって、今年から私は、女子校でも、男子校でも、授業数が激減。だいたい去年の半分、つまり、フルタイムの人の4分の一の時間数しか、働けないことになってしまいました。2週間で50時間の開講クラス数のうち、約12時間(男子校)+2時間(女子校)のみ。働かないでもよい日は増えましたけど、給料はもちろんダウンダウンダウン。(っていってもまだ、9月分もらってないから、金額はわかりませんが。)

よって、9月から、毎週火曜日と木曜日は登校し、朝から夕方6時近くまで働きます。普通学校は3時半ごろ終わるのですが、女子校の授業は放課後の時間に教えているからです。そして月曜日は隔週で時間割が変わります。

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(写真はC村の散歩道で拾ってきた自生の栗の実。)

もっと込み入った話を読みたい人、読む時間がある人は、MORE をどうぞ(笑)。




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ところが、せっかく日本語教師が在職しているのに、教えるクラスがないのは、もったいない、教師も収入源で困るだろうし、生徒も、日本語を学ぶチャンスがなくなる、と考えた学校は、男子校、女子校合同で、今年の9月から、放課後に有料の日本語と中国語のクラスを開講することにしたのでした。

週に1回、2時間の授業を10週(ワンターム一学期間)やって、生徒は一人、50ポンド=約6750円、学校に支払う、という取り決めです。これは全部学校が決めてくれた計画でしたので、私はただ教室に行って生徒に日本語を教えるだけ。でも、給料は、生徒からの収入を学校の財源にいれて、私はほかの正規の授業と同じような計算で給料をもらう、ということになったようです。今年は女子校から9人、男子校から3人の生徒が集まりました。合計12人。何人あつまれば学校は黒字になるのか、なんてとても計算できません。だいたい、私のサラリーは12ヶ月にわけてもらうし、年金などの手当てを換算すると、単純に 50ポンドX12人を3ヶ月で割る=200ポンド(月あたり66ポンド、1週約16ポンド=約2100円) なんていう計算は、とうてい成り立たないからです。

先日、女子校の隣の教室ではじまった中国語の、放課後・有料・特別語学クラスは、ほとんど教室一杯の25-30人の生徒が集まって、大盛況でした。あんなに大きいクラスを担当するのは、たいへんだ。人気があるのは、うれしい悲鳴だけど、先生のご苦労はどんなにか大きかろう、と思わずにはいられませんでした。私が逆の立場だったら、受講者人数に応じてペイを計算してもらいたくなってしまうわ(笑)。

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それはそれとして、この有料クラス。8年生と9年生(13歳、14歳)が対象で、日本語のレベルをどこまで伸ばすか、その目標として新しく選ばれたのが、OCR という会社のアセットと呼ばれる資格試験なのでした、初級レベルはとってもやさしそうだけど、それでもひらがな、カタカナ、そして基本的な表現をいくつかカバーして教えなければなりません。でも、その教えるべき語彙リストが ない、ない、ない!!!!

目下調査中。

というわけで、新学期の新しい時間割は。

GCSE クラス (11年生と、13年生と、女子校火曜日)の三つ。
2年目、中級クラス (12年生と、女子校木曜日)の二つ
そして、初級アセットクラス (月曜放課後2時間)の 一つ。


なのでした。でも、早い話が、月、火、木の週三日間、たっぷり働き、水、金、土、日はおやすみ、というありがたいパート生活が始まった、という話でした。

それでやっていけるの?って心配してくれる人がいっぱいいます。

「新しい貯金」はできなくても、どうか「これまでの貯金の食い減らし生活」だけはしないですむC村暮らしとなりますように。そうだといいな。  まだまだ、最悪の事態じゃない、と思っているので、ブログにもこうして書いていられるってわけ、でしょう。
by agsmatters05 | 2011-10-01 09:59 | Comments(0)

紅茶国で(元)日本語教師(今もちょっとだけ)。身の回りのいろんなことを気ままにつづっていきます。日本語教育のほかに、イギリス風景、たまには映画や料理や本やニュースや旅や、家族のことなど。

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